2013年1月24日

風立ちぬ いざ生きめやも


宮崎駿が監督を務める長編アニメーション映画『風立ちぬ』が今年の夏に公開される。ご覧のようにポスターに「堀越二郎と堀辰雄に敬意を表して」と「二人の堀」の名が書かれている。堀越二郎は零式艦上戦闘機、いわゆるゼロ戦の設計主任として有名である。映画は若き堀越二郎がモデルになっているという。航空機といえば『紅の豚』を思い出すが、平和主義者の宮崎監督が戦闘機をどのように描いてるか興味深い。堀辰雄は自伝的小説『風立ちぬ』の作者で、そのタイトルが映画に使われている。小説の冒頭部分に登場する「風立ちぬ、いざ生きめやも」という有名なフレーズが引用されているが、これはなかなか含蓄がある言葉である。さあ生きていこう、という意味に解釈されているようだが、ちょっとニュアンスが違うような気がする。蛇足ながら著作権が切れているため、角川春樹事務所から廉価版「280円文庫」シリーズの第2弾として出版されているし、アマゾンの電子書籍Kindle版は0円である。これまでもそうだったけど、ストーリーの詳細については調べないことにした。先入観を持たずに映画館で出会いたいからだ。

0 件のコメント: