2013年4月29日

ニコニコ笑顔の青果たち

笑顔 倉田青果店(京都市中京区東洞院通錦小路角) Fujifilm Finepix X100

人は習慣でつい同じ道を歩いてしまう。いつもと違ってちょっと違うコースをとって、四条通烏丸から四条通河原町まで迂回しながら歩いてみた。久しぶりに錦市場を覗いてみたからだった。大丸京都店の西側、東洞院通を北に上がり、錦小路の角に平屋建ての倉田青果店がある。店頭には発泡スチールやビニールにパッケージされていない、果物や野菜が並んでいる。八百屋さんのあるべき姿として、ずいぶん昔から感心していた店である。ただおよそ五年ぶりなので、店先に顔を描いた青果が並んでるのは知らなかった。店番をしていたおばあちゃんに訊くと「捨てるのは勿体ないさかい」という返事が返ってきた。元々はハローウィンのカボチャがきっかけだったそうだが、あまり大きいものはない。売れ残りのリンゴや青唐辛子もニコニコ笑っている。眺めているうちに気分も爽やかになり、錦市場に足を進めた。

2013年4月26日

大判8x10回転式現像タンク用ローラー台を自作

Homemade Roller Base for JOBO #2850

回転式現像タンクJOBO用のローラー台を自作した。手前左にあるのローラー台がJOBO純正の#1509で、モーターがついていない手動式である。ローラー間を20センチまで伸ばすことができるので、これでフィルム現像はおおむね間に合う。ところが写真上部の回転式ドラム#2850は、#2830と#2870がセットになっていて、必要に応じてふたつを繋いで使えるようになっている。その場合はローラー台が2個必要になるが、不安定になってしまう。印画紙現像用だが、フィルムも処理できる。それぞれのドラムには8x10の印画紙ないしフィルムを2枚装填でき、繋げば4枚の処理能力を持つことになる。そこでホームセンターに行き、木の板とローラーを購入、慣れない工作をしてみた。手前右の単体用は板が余ったので作った次第である。ただローラーの支持金具がステンレスでないので、濡れると錆びる可能性がある。また板は防水用の塗料を塗ったほうがベターかもしれない。材料費は〆て1500円弱、楽しい工作だった。

2013年4月24日

妖怪ストリート一条通をそぞろ歩く

妖怪人形 さくらい花店(京都市上京区一条通御前通西入る) Fujifilm Finepix X100

妖怪ストリート地圖(クリックで拡大表示)
北野白梅町から一条通を東に歩いてみた。西大路角の平屋建て、甍が美しい地蔵院がスタートだ。通称「椿寺」、加藤清正が秀吉に贈ったと伝わる「五色八重散椿」が有名。まさに散椿、椿が散っていた。紙屋川を渡ると、左側に「す」と染め抜いた「齋藤造酢店」の暖簾が目に飛び込んできた。ブランド「玉姫」は幻の酢として知る人知る存在だが、空き瓶を持ってゆくと、二本分売ってくれる。裏の製造所から表通りまで、トロッコのレールが敷設されてることに気づく人は少ないかもしれない。斜め向かい側の「さくらい花店」に奇怪な人形が置いてあった。地元の大将軍商店街が「妖怪ストリート」と名打ったまちおこしを実施、各商店の前に様々な妖怪が棲息している。一条通は「付喪神(つくもがみ)記」にある、百鬼夜行の通り道というのがその謂われだそうである。ついでながら大将軍商店街は大将軍八神社に由来、楼門の左右に咲くツツジが綺麗だ。小さな商店街だが、バラエティに富んでいる。

七本松通に出ると急に道路が広くなるが、ここで一条通は消えてしまい、なぜか中立売通と名前が変わる。鮮魚店の主に訊いたら「地震で動いたんちゃうか」と冗談めかして教えてくれた。一条通の続きは、七本松通の北に飛び、千本通を越え、堀川の「一条戻り橋」に至るのである。時に碁盤の目が崩れていることがあるが、これほどずれてるのは珍しい。やはり妖怪ストリートなのである。中立売通に入ったところにある一膳めし屋「飛田」で中華そばを食べる。京都にはラーメン屋がたくさんあるが、ここの中華そばが市内では一番好きである。関東育ちの私にとって、醤油の香りを前面に出した味付けが堪らない。グルメ本には未来永劫に渡って登場しそうもない大衆食堂だが、気に入っている。千本通の「西陣飯店」の長崎ちゃんぽんも食べたかったが、流石に麺の梯子は無理というものだった。

2013年4月23日

モンサントへの抗議行動を世界に呼び掛け


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2013年4月21日

ワンラヴ・ピース・フェスタが出展者を募集


One Love Peace Festa 2013

日時: 2013年6月1日(土)11:00~18:00
場所: 中崎町ホール 大阪市北区中崎西1-6-8
出展料: 2000円
問い合わせ: http://onelovepeaceworld.wix.com/olpw

2013年4月19日

京都の寺町通をそぞろ歩く

暖簾 一保堂茶舗(京都市中京区寺町通二条上る) Fujifilm Finepix X100

京都の寺町通といえば、四条通と三条通の間を連想する人が多いかもしれない。昔はバー「京都サンボア」に良く通ったものだが、先代のマスターが他界してから、すっかり足が遠のいてしまった。だからこれといった行きつけの店がなく、すぐ東側にある新京極通を通ることが多い。しかし三条通より北はしばしば歩く。矢田寺に寄ったり、その北にある「ストアデポ」で買い物をすることが多い。この辺りは画廊が多いが、どうも入り難いのは何故だろう。お香や和紙を扱ってる「鳩居堂」は京の商家らしい店構えだが、アーケードの屋根に邪魔されて全体の姿が見えないのが残念である。そのアーケードは御池通に出るとなくなる。昨日、久しぶりにその御池通から丸太町通までブラブラ散策した。市役所の西側を歩き、二条通に出たところに梶井基次郎の小説『檸檬』に登場する果物店「八百卯」の跡がある。2009年の1月に店を閉じ、レモンならぬブドウをデザインした小さな看板が残っているものの、今はシャッターが下りたままである。

寺町散策マップ(クリックすると拡大)
さらに北に歩くと「三月書房」があるが、こちらは健在である。東側にある「一保堂」の暖簾はこの界隈ではひと際目立つ。創業は今から300年近く前の享保年間、京都を代表する老舗である。百貨店などにも店を出しているが、京都生まれの家人によると、この本店の包装紙だけが和紙なんだそうである。ごく稀に進物用に使うが、その点と中身に関し理解してくれるかな?と思ったりする。夷川通を過ぎたところにある飴屋「豊松堂」も昔ながらの店構え、ときどきのど飴を買ったりする。竹屋町通を上った東側に「小林祐史写場」の看板を残した三階建てのビルがあるが、今は医学関係の大学受験教室になっているようだ。三階に残されていたデイライト、つまり自然光によるスタジオを借りてヌード写真を撮ったことが懐かしいが、今はどうなっているか分からない。修理中でテント地に覆われた革堂(行願寺)の横にある画廊「Space-MEISEI」でピンホール写真展が開催中だった。作者の住山洋氏としばし歓談、表にでるともう丸太町通だった。さらに北に進み、NHKの大河ドラマ「八重の桜」ですっかり観光名所になった「新島旧邸」に寄ろうと思ったが、事前予約が必要なことを思い出し、次の機会にすることにした。左の地図は京都ホテルオークラが制作した「寺町散策マップ」の部分複写だが、フルサイズのPDFファイルを以下からダウンロードできるようにした。

PDF File  http://yahoo.jp/box/gw4RuA

2013年4月17日

禁酒法時代に作られた酒樽の塔の不思議


古写真を蒐集しているサイトRetronautで「1924:禁酒法で焼かれる酒樽の塔」と題した写真を見つけた。まさにバベルの塔のごときバレル(酒樽)の塔だが、初めて見る写真だった。画像検索したところ、あちこちのサイトに転載されているが、詳しい説明がない。禁酒法施行時の写真としては、米議会図書館が所有している「下水道に酒を捨てる作業を見守るニューヨーク市警察委員ジョン・A・リーチ」が有名だが、何故か同図書館のリストにもこの塔の写真はないようだ。禁酒法に関する文書をいろいろ読んだ経験があるが、この写真は出て来ない。1924年とあるが、これも真偽のほどは定かではない。というのはゲティ・イメージ社が所有する「後に壊されたアルコールの樽の塔」(左:画像をクリックすると拡大表示されます)には1929年撮影とあるからだ。それはともかく、これほど大きく奇怪なのものが作られ、このような写真が残っているにも関わらず、どうやら歴史書に載ってないらしいのが、実に不思議である。いったい何処で、誰の発案あるいは命令で作られたのだろうか。どのように積み上げたのかも興味深いし、もう少し調べてみることにしよう。

2013年4月13日

遅れ馳せながらホルガ120ピンホールカメラを購入した

Holga 120 Pinhole Sekonic L-398M and Neopan Acros 100

思うところがあってホルガ120ピンホールカメラを購入した。このカメラのベースであるスタンダードモデルをかれこれ10年ほど前に導入したことが懐かしい。プラスティックレンズ、しかも広角で周辺落ちする画像に魅力があった。ただカメラの特質に依存する作品作りに危機感を憶え、余り撮らずに友人に譲ってしまった。それはともかく、そのホルガのレンズを外してピンホールカメラに改造することが流行ったのも記憶に新しい。その動きに同調したのか、年月は定かではないが、5年ほど前にピンホール版が出たことを憶えている。というわけで、決して新しいタイプではないが、遅れ馳せながら入手した次第である。使い道、つまり何を被写体にするかは、取り敢えず小さな秘密としておくことにする。まずはテスト撮影だ。

2013年4月11日

失われた光景が瞼に懐かしい御室桜

御室桜 仁和寺(京都市右京区御室大内) Fujifilm Finepix X100

仁和寺の御室桜を初めて観たのは何年前だろうか、ひょっとしたら30年以上も前かもしれない。ご存知御室桜は土壌の作用で低木、俗に言う「花が低い」が女性の容姿を揶揄する言葉であることを知った頃でもある。樹木を保護するため柵があるが、当時は自由に茣蓙を引いて宴会ができた。チマチョゴリを纏った女性たちが太鼓や鐘に合わせて踊っていた、今は失われた光景が瞼に懐かしい。京都の桜のラストバッター、今週末まで持ちそうだ。

2013年4月10日

花の写真は性と死のイメージ


大谷祖廟(京都市東山区八坂鳥居前東入円山町)

仏花をテーマにした私のピンホール写真展「メメント・モリ」が無事終了した。タイトルはラテン語で「死を忘れるな」という意味だが、思いがけず一点購入していただいた。会場でお会いできず、お礼のメールを出したところ「作品から、あちら側の世界が、手が届くほど近くに感じられ、静かで穏やかな気持ちにさせていただきました」という返事をいただいた。供花は平安時代になると浄土信仰とともに一般化したが、やがて生け花に転嫁する。華道のルーツは京都の六角堂にあると言われているが、そういえば池坊の家元は同寺の僧侶である。私は長い間報道写真に携わってきたが、まさか花を撮るようになるとは思っていなかった。ひとつの転機はロバート・メイプルソープのランの写真を観てからだったと記憶している。エイズで他界した彼の花の写真には性と死のイメージが色濃い。花弁は植物の性器であり、艶っぽい。一方で死を連想させる。その点に気づいてから写真のテーマとして花鳥風月を避けていた私に内面変化を齎したといえる。次回の個展だが、花をテーマにした作品にするか、いったん休んで違うものにするか思案を始めたところである。ところで首都圏に友人が多いので、今回の写真展を秋の彼岸のころ東京でも開催できないか、会場の交渉を始めた。

2013年4月4日

ピンホール写真展「死を忘れるな」にお越しください

大塚努写真展 ギャラリー「マロニエ」3階 (京都市中京区川原町通四条上る)

京都のギャラリー「マロニエ」で開催中の私の個展「メメント・モリ」が3日目になった。ちょっと風変わりな趣向の写真展のせいか、昨夕は地元テレビ局のニュース番組に出演する羽目になった。タイトルはラテン語で「死を忘れるな」という意味、世界共通語となっている。作品は仏花と石仏。前者がメインで、東本願寺大谷祖廟をはじめ、京都市内の仏教寺院のお墓に供された花である。被写体としていささか特異と思われるかもしれないが、仏花は生け花のルーツであり、仏教における荘厳(しょうごん)の原型ともいえるものだ。初日、そして昨日、会場に友人から花が届いた。花に花、ギャラリーが宗教空間にシフトした感じだ。ぜひお越しください。4月7日(日)まで、時間は12:00~19:00(最終日は18:00まで)です。

2013年4月1日

大塚努ピンホール写真展「メメント・モリ」のご案内


作 品: ピンホール写真のカラープリント26点
日 時: 2013年4月2日(火)~7日(日)12:00~19:00(最終日は18:00まで)
会 場: ギャラリーマロニエ 3F 京都市中京区川原町通四条上る TEL 075-221-0117

小さな孔から差し込む光線によって暗い部屋の壁に映し出された外界の景色に固唾を飲んだ経験はありませんか。ラテン語のカメラオブスクラは「暗い部屋」を意味する言葉で、その原理は古代から知られていました。カメラオブスクラは映像を創り出す装置ですが、この像を化学的に定着したのが写真です。写真術の出現は長い人類の歴史から俯瞰すれば、つい昨日のことと言えます。その黎明以降、人々は精巧なレンズを開発、より鮮明な映像を定着しようと努力してきました。そして今や私たちの周りはさまざまな映像であふれ返っています。その喧騒に逆らい、カメラオブスクラの原点に戻り、供花を中心にした仏教信仰の世界をレンズのない針孔写真機から覗いてみました。

大飯原発を停止せよ!首相官邸前抗議が2年目に突入


画像をクリックすると拡大表示されます

日時: 2013年4月5日(金)18:00~20:00 予定
場所: 首相官邸前および永田町・霞が関一帯
詳細: http://coalitionagainstnukes.jp/?p=2971#flyer
主催: 首都圏反原発連合