2011年3月29日

早咲きの桜が告げる春の足音

京都府立植物園(京都市左京区下鴨半木町) Nikon D80 + Zoneplate

陽気に誘われて再び京都府立植物園を訪れた。京都は桜の名所がたくさんあるが、植物園ゆえの様々な桜を見ることができる。北山門から入り、ちょっと西に歩くと、早咲きの桜が見ごろになっていた。枝に小さな札が掛かっていて、ソメイヨシノ×シナオウトウと書いてある。染井吉野と支那桜桃の交配種だが、どうやら名前はついてないらしい。支那桜桃は唐実桜(カラミザクラ)のことだという。ゾーンプレートをつけたカメラのシャッターを押してみた。

2011年3月24日

桜の咲き乱れたるを見る心地す

花見茶屋 平野神社(京都市北区平野宮本町)Canon IXY Digital 10

足首の骨折のリハビリも終盤、かなり歩けるようになったので、近所の平野神社に出かけてみた。東日本での震災でどうなるかなと思っていた花見茶屋は、例年通り準備が整ったようだ。神社仏閣などで宴会が許されてる桜の名所は、花見客が茣蓙やビニールシートを持ち込むが、ここは紅白の柱や幕によるいわば「仮設茶屋」が立ち並ぶ。このような光景は京都ではこの神社だけかもしれない。

平野神社桜珍種案内図画像をクリックすると拡大

桜の名所としての平野神社の歴史は古く「桜の咲き乱れたるを見る心地す」と源氏物語にある。夕霧が紫の上を見たときの印象である。桜の種類が多く約50種あると言われ、その多種多彩ぶりはおそらく京都一ではないだろうか。また原木の桜など珍種も多いという。境内にある案内板「さくらのしおり--珍種十品種の紹介」に、魁(さきがけ)桜、寝覚(ねざめ)桜、胡蝶(こちょう)桜、嵐山(らんざん)桜、虎の尾(とらのお)桜、平野妹背(いもせ)桜、御衣黄(ぎょいこう)桜、松月(しょうげつ)桜、手弱女(たおやめ)桜、突葉根(つくばね)桜の解説を見ることができる。すでに魁桜の蕾がほころんでいるが、まさに名前通り、この開花が京都の花見シーズンの幕開けとなる。大震災の復興もままなら東北地方の春はいつになったらやって来るのだろう。時節柄気になるので「花見茶屋は建ったが、さて、宴会自粛ムードになるか?」とフェイスブックにポストしたところ「個人的には、お花見宴会は好きではありません。しかし、今回の場合の、自粛はいやですね」「自粛は関東だけでいいと思います。元気な関西はげんきでいてほしい」「関西人は今年もお花見ができるということに感謝して、日本の文化を続けてよいと思います」といった答えが返ってきた。よし、元気に花見をしようか。

2011年3月22日

早春の京都府立植物園

マーガレット

アブラナ
京都府立植物園(京都市左京区下鴨半木町) Nikon D80 + Zoneplate

京都でよく出かける所といえばやはり神社仏閣だが、府立植物園も好きだ。一月の中旬に骨折して以来、病院以外は家を出る機会がなかったが、数日前からぼちぼち外出するようになった。今日は午後、その植物園に行ってみた。ずいぶん久しぶりだが、目に飛び込んで来た花にほっと心が和んだ。桜が開花するのも、もう間もなくだろう。

2011年3月21日

福島原子力発電所の人工衛星写真

東北関東の太平洋沿岸を中心に、東日本を襲った地震と津波は壊滅的な被害を同地方に与えました。多くの尊い人命が失われたのですが、加えて東京電力福島原子力発電所も津波によって、外部からの送電と非常用発電機が止まり、冷却装置を動かす電源を失い、原子炉が危機的な状況に陥ってしまいました。以下の画像は米国デジタルグローブ社の人工衛星が捉えた同発電所の高解像度写真です。画像をクリックすると拡大表示されます。

2011年3月14日:東京電力福島第1原子力発電所の衛星写真。午前11時04分、爆発3分後に撮影。©DigitalGlobe

2011年3月14日:東京電力福島第1原子力発電所の衛星写真。午前11時04分、爆発3分後に撮影。©DigitalGlobe

2011年3月18日:東京電力福島第1原子力発電所の衛星写真。午前11時20分撮影。©DigitalGlobe

デジタルグローブ社の解説:災害を知った私たちはすぐに、画像収集を行うため3つの人工衛星を配置しました。3月12日土曜日を皮切りに、1日に4万8000平方キロメートルをカバーしながら、すべての被災地域の画像収集に焦点を合わせました。デジタルグローブ社は、事件前のその地域の状態を見せる、歴史的な写真による世界一大きい画像ライブラリーを持っています。それによってすべての国を襲う地震や津波の初期の影響を鮮明に見ることができるのです。それ以来、私たちは30万平方キロメートルを含む、傷付いた地域の最新画像情報を集める私たち集団の力を使っています。毎日働きながら、私たちの人工衛星は原子力施設の爆発と故障(福島第一原子力発電所3号炉爆発の1分前と3分後の信じがたい画像を含む)を目撃し、高速道路の状態を記録し、主要港と精製所の損害額を査定したのです。私たちの画像と分析は毎日の3時間の収集の範囲内で、顧客にオンラインで利用可能です。それは収集から分析までのリアルタイム周期に近いものです。

2011年3月19日

世界から日本に寄せられた祈り







キーワード Pray for Japan (日本への祈り)でグーグル検索してみました。ご覧のように数多くの祈りの画像がインターネット上に掲載されています。感謝。

2011年3月18日

早春のメリークリスマス

見覚えがある筆記体のスネークメール(通常郵便)が届いた。ケンタッキー・ジムからの便りだ。懐かしい。どうやらネット検索して私の住所が分かったらしい。沖縄で出会ったこと、我が家を訪ねてくれたこと、アメリカで再会したこと、そして世界旅行に旅立ち私と音信不通になたったことなどが綴られている。私も東京から京都に転居、彼の住所を紛失していた。キャビネサイズの写真が同封されていて、それは去年のクリスマスカードだった。一家が写ってる写真を取り敢えず私に見せたかったのだろう。息子のジェイコブ君はウィスコンシン州のベロイト大学の最終学年在学中だそうで、何とコメディアンの卵、ホームページを持っているという。へーっ、こんな大きな息子さんがいたのかと驚く。ジムも白いヒゲ、年月の急流を痛感する。

海洋博があった1975年、私はフレームザックを肩に沖縄の島々を巡った。途中、本島北端の国頭村奥の民宿でふたりの米兵と知り合いになった。聞けば休暇でスキューバダイビングに来たという。そのひとりがジムで、ベトナムからの負傷兵の看護が仕事のようだった。どうやら前線で精神の病に冒された兵士のメンタルヘルスケアが任務のようだったが、詳しいことは語りたくない様子だった。翌年、兵役を終えた彼は帰国途中新宿の我が家に滞在、そして故郷ケンタッキー州ルイヴィルに戻った。その年はジミー・カーターが大統領に選ばれた年だったが、選挙期間中の秋、思うことがありワシントンDCを出発点に、東南部グレイハウンドバス旅行をした。カリフォルニア州ロングビーチで購入したフィドルが旅の友だった。ジムの家の地下室にしばらく寄宿したが、古きアメリカの伝統的家庭生活を垣間見たような気がしたものである。


Greyhound Bus 1976
Rolleiflex2.8F Planar80mm Tri-X

ケンタッキーといえばブルーグラス音楽を思い出すが、ブルーグラスは同州のニックネームである。青草は馬の飼料だが、ルイヴィルはケンタッキーダービーで知られている。その競馬場を訪れたのは無論だが、ジムのお陰で山奥の修道院その他を見学、知らぜらるアメリカの断面に触れることができた。彼の家を辞した私は、アラバマ州アテネ大学で毎年開催される伝統的なフィドル弾きの大会 Tennessee Valley Old Time Fiddlers Convention に出場した。しかしバス旅行に疲れた私は、当初計画して大陸横断を断念、テキサス州ダラスで飛行機に飛び乗り、西海岸に戻った。そのジムと手紙のやりとりが何回続けた。寄宿中にに紹介されたクレールさんはまだ学生だったが、その後ふたりは結婚、その写真が届いたことも今回思い出した。少なくとも30年以上の断絶を破る便り、不覚にも目頭が熱くなってしまった。Emailに慣らされた昨今、久しぶりにペンを取って返信を書いた。東北、関東地方が物凄い地震、津波に襲われたが、私は京都に住んでるから大丈夫だと。

2011年3月17日

食品や燃料など日用品の買い占めは慎もう

©Takamasa Matsumoto(松本隆応) Blog:http://stam-design-stam.blogspot.com/ Twitter:@stam_mats2

首都圏に住む兄に安否確認を兼ねて電話したところ、スーパーやコンビニなどの小売店の棚から大震災被災地で必要な懐中電灯や電池、トイレットペーパーやおむつなど生活用品、そしてカップ麺などの保存食品や飲料水などの品薄が続いてるという。産地や加工場が地震の被害を受けたり、道路の混雑などで物流が大きく乱れたりしているため、どうやら人々が買い占めに走っているようだ。枝野官房長官も16日午前の会見で、ガソリンなどの燃料が被災地で不足していることに関し「被災地以外では買い占めをしないようお願いしたい」と協力を呼びかけた。私は被災地から遥か遠くの京都に住んでいるが、同じような現象が起きている。食品や燃料など日用品の買占めは慎もう

2011年3月13日

東北関東大震災救援情報


3月11日に東北地方にて発生したに「東北関東大震災」(東北地方太平洋沖地震)に関しインターネット上でもさまざまな情報が広く公開されていまする。当サイトと関連する英文ブログ Camera Works Blogger にふたつの情報サイトを掲載しましたので、ここでも紹介することにします。

Facebook Friend Safety  Facebook上の友達の安否を確認するアプリ
Google Crisis Response  Googleの東北関東大震災震災害総合情報

後者は義援金、警報・注意報、災害掲示板、避難所情報などの災害に関する情報ほか、Person Finder: 2011 日本地震消息情報ツール(上掲:誰でもブログに貼り付け可)など総合的な情報ページになっています。

2011年3月9日

ゾーンプレート写真の魅力

今年1月16日、積雪の金閣寺参道で転倒、右足首を骨折して以来不自由な生活が続いている。右足に全体重をかけられないので松葉杖の世話になったままだ。ところで最近、娘からニコンのデジタルカメラD80が送られてきた。どうやらソニーαのミラーレスNEXシリーズカメラを買ったらしく、一眼レフが邪魔になったらしい。見ると新品同様で使った痕跡がない。なにか利用方法がないかと考えた末、ゾーンプレート写真にどうかと思いついた。カメラ自体がコンパクトだし、レンズなしで軽いので、自宅近所を散歩、松葉杖に寄りかかりながら花を撮ってみた。

水仙 京都市北区平野宮北町 Nikon D80 + Zoneplate

雲南黄梅 京都市北区衣笠大祓町 Nikon D80 + Zoneplate

ゾーンプレートについては私のホームページに「作成パターン」を解説してあるので、興味あるかたは参照して欲しい。簡単にいえば弓道の的に似たパターンを作り、これをレンズ代わりにするシステムである。レンズレスという観点からピンホール写真の範疇に入れる人もいるようだ。しかし前者が光の直進性を利用して像を得るのに対し、後者は光の回折を利用するので、その原理は微妙に違う。ピンホールカメラの孔は小さいのでシャッタースピードが低速になるが、ゾーンプレートは比較的口径が大きく明るいので、早いシャッターを切ることができる。使用したゾーンプレートはの口径比は約1:64で、感度をISO800くらいに上げると、日中なら手持ちで撮影できる。回折現象が作りだす画像は、トーンが柔らかく独特の美しさがある。

2011年3月1日

三月の風が憂いを吹き飛ばす

The Carter Family: Alvin Pleasant, Sara and Maybelle Carter (L-R)  Scott County Historical Society

右足首の骨折がいまだに完治せず、外出がままならぬ日が続いている。ところで、はやくも今日から3月。思うところがあってYouTubeにアクセス、March Winds Gonna Blow My Blues All Away という曲のいくつかのヴァリエーションを聴いた。いつか裏の戸にも太陽が差して三月の風が私の憂いを吹き飛ばす、といった意味の歌。まさに今日に相応しい。オリジナルはカーター・ファミリーで、1934年に録音された。カーター・ファミリーはジミー・ロジャースと並んで、カントリー音楽の最初のスターだった。これまで何度か取り上げたが、1927年から1934年にかけての録音した126曲を収録したボックスセットを紹介した「人生には陽が当たる日も曇る日もある」を参照していただければと思う。
March Winds Gonna Blow My Blues All Away

My momma told long years ago
Never to marry no girls that I know
Spend all your money and wear out your clothes
What will become of you God only knows

Suns gonna shine in my back door some day
Suns gonna shine in my back door some day
Suns gonna shine in my back door some day
March winds gonna blow my blues all away

Low down fireman dirty engineer
Low down fireman dirty engineer
Low down fireman dirty engineer
Stole my gal left me standing here
ご存知、カーター・ファミリーの曲は主としてブルーグラス・ミュージッシャンに継承された。私がこの曲を最初に聴いたのはビル・クリフトンのLP「カーター・ファミリー・メモリアル・アルバム」(スターディ1961年)だったと記憶している。下掲ビデオは昨年収録されたもので、バンジョーのキース・リトルがリード・ヴォーカルを担当している。フラットマンドリンを手にしたローランド・ホワイトが元気そうで、私にとってなによりも嬉しい便りだ。


Keith Little (banjo), Roland White (mandolin), Lisa Burns (bass), Chris Stuart (guitar) and Brad Leftwich (fiddle) at California Bluegrass Association's inaugural winter camp held February, 2010 at Walker Creek Ranch near Petaluma, California.

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