オランダのハーグを本拠にする ICC(国際刑事裁判所)赤根智子所長に対するトランプ米大統領による制裁問題を各メディアはどのように取り上げただろうか。この制裁措置をめぐり、ソーシャルメディア(特にXなど)では国内外で活発な議論や批判が展開された。主な論点とソーシャルメディア上の反応は以下の通りである。ソーシャルメディア上で最も大きな反響を呼んだのが、日本人である赤根諸島が米国の制裁対象となったことに対する日本政府の姿勢だった。髙市首相が初動として外務省の事務次官や国際法局長、北米局長らと首相官邸で相次いで面会。記者団に対応を問われると「大変残念に思っている。これからも米国を含む関係国と意思疎通を継続しながら対応する」と短く語った。「大変残念に思っております」と表現したこに対し、ソーシャルメディア上では「米国に対して一切モノが言えない」「弱腰な『お気持ち表明』に終始している」「国民として残念だ」といった批判や不満の投稿が相次いだ。 また鳩山由紀夫をはじめとする政治家や識者もソーシャルメディアを通じて米国の措置への憤りや、日本政府の対応の曖昧さを疑問視する声を上げ、議論に拍車をかけた。強固な日米同盟を最優先すべきだとする現実路線」と「国際法秩序や人権の観点から米国を明確に批判すべきだとする原則論」の間で意見が分かれましただだ二次情報や憶測に惑わされないために公式機関および国際機関の一次情報を根拠にしたか疑問も残る。いわゆるインフルエンサーによる誤情報もなかったと言えるだろう。それではテレビはいかに報道したか。テレビ各局(ニュース番組や報道番組)は以下のようなポイントを中心に大きく取り上げていた。トランプ政権による制裁発表と理由米政権が、ICCが「権限を乱用している」、あるいは米国の主権に対する脅威であるとして、赤根所長を資産凍結などの制裁対象に追加したニュースを速報および詳細な解説付きで報道した。
日本人として初めて ICC の所長を務める赤根所長が制裁対象となったことに対し、日本政府が外務報道官談話で「大変残念だ」と表明したことを伝えたほか、米国務省が「日本政府に向けたものではない(ICCの権限行使に対するもの)」と釈明した経緯などもあわせて報じた。 赤根所長の反発と記者会見制裁発表後、彼女が国内外のメディアや読売新聞などのインタビューに応じ「心構えはあった、驚きはない」と冷静に受け止めつつも「組織潰しに本腰を入れている」と危機感を示したこと、さらに直近(8月26日)に行われたオンライン記者会見で「ICC は決して負けない。正義は常に優越しなければならない」と語り、米国の圧力に屈しない姿勢を鮮明にしたことを大きく取り上げた。BS-TBS の「報道道1930」のオンラインインタビューを視聴したが、テレビ特有の臨場感があった。では新聞はどうだったか。朝日新聞をはじめとする各紙は、米国による赤根所長への制裁に対して日本政府が「大変残念」と述べるにとどまっていることについて、欧米諸国等に比べて「反応が段違いに弱い」と厳しく報じている。超党派の議員連盟などが「『残念』は感想であって意思ではない。日本が送り出した所長を守り抜く意思を示すべきだ」と政府を批判する動きなどを大きく取り上げている。赤根所長のインタビューと「組織潰し」の本質報道読売新聞などの各紙は、制裁発表後に赤根所長が行ったメディア(読売新聞の電話インタビューなど)への発言を詳報している。赤根所長が今回の制裁を「自分個人が不自由を被ることは問題ないが、本気で ICC という国際司法機関をつぶそうという本腰を入れた動きだ」と指摘した点や、加盟国に対して「法の支配」の理念を堅持するよう訴えたメッセージを伝えている。上掲の画像は8月27日付朝日新聞第一面だが「3面=信念示す、9面=教え子発信」とあり、他メディアの追従を許さない。紙媒体は確かに厳しい状況だが、新聞は報道の王道を歩む存在だと私は思う今日この頃である。下記リンク先は ICC(国際刑事裁判所)の声明「米国による新たな制裁措置指定を強く拒否する」です。
The ICC (International Criminal Court) strongly rejects new U.S. sanctions designations




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