2013年1月14日

洋楽を聴かない日本人が増えているそうだ


洋楽というのは邦楽の対義語で、欧米の大衆音楽を意味するが、ずいぶん古い言い回しだ。洋楽といえば、戦後から60年代初頭にかけてのジャズ、カントリー&ウェスタン、シャンソン、タンゴなど、それぞれの外国音楽ジャンルが思い浮かぶ。ところが音楽の融合によってロックが生まれ、様相が一変、この用語にも変化が起きたようだ。ビートルズ、ローリング・ストーンズ、ボブ・ディランなどの輩出によって、融合されたロックミュージックを洋楽と総称するようになり、さらに現代では日本で生産されるポピュラー音楽(J-POP)全ての対義語となってるようだ。柴那典氏のコラムによると、分岐点は2007年にあったそうである。長文だが、興味深い記事なのでお読みすることを勧めたい。以下は洋楽ロック誌の代表的な存在である『ロッキング・オン』誌と『クロスビート』誌の、昨年1年間の表紙を飾ったアーティストのリストだそうである。2010年代どころか、21世紀以降にデビューした人すら、誰もいない。60年代から90年代にデビューしたアーティストの情報が、今フィーチャーすべきものとして大きく取り上げられているというのだ。
ビートルズ、ローリング・ストーンズ、レッド・ツェッペリン、デヴィッド・ボウイ、レディオヘッド、グリーン・デイ、ストーン・ローゼズ、ミューズ、ノエル・ギャラガー、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ。
画像をクリックすると拡大表示されます
スーパースターであるレディ・ガガの日本での人気ははどうだろうか。一昨年にリリースされたアルバム『ボーン・ディス・ウェイ』は60万枚を超えるセールスを果たし、オリコンの年間ランキングでも嵐、AKB48、EXILEに続く4位という数字を記録しているという。彼女の場合は例外であろう。昨年はグローバル・ポップの地殻変動が起こったと柴氏は指摘する。これには90年代で時計の針が止まった、日本の洋楽メディアは除外されるという。ポピュラー音楽のグローバル化に対し、音楽メディアの編集者がついて行けないのか、それとも今の日本の若者が感心を持っていないのだろうか。たぶんその両方なのだろう。ところで私は知り合いの関西フォークのシンガーたちは例外として、日本の音楽とはほとんど無縁である。聴くのは沖縄民謡と大貫妙子の歌くらいである。アメリカのブ伝承音楽が好きで、フェイスブックに「アメリカンルーツ音楽」というページを作っている。そのページの読者が昨夜が1500人を超えた。化石化したジャンルの洋楽だが。

0 件のコメント: