2013年1月4日

過去の党になってしまった日本未来の党


今日の読売新聞電子版によると、滋賀県の嘉田由紀子知事は、県庁で幹部職員に行った仕事始めの訓示の中で、政治団体「日本未来の党」代表を辞任する考えを表明したという。知事職と党代表の兼務が同県議会で強い批判を呼んだ経緯があり、党代表の辞任により県議会との関係を修復する狙いがあると観測している。嘉田知事が「生活が第一」小沢一郎元代表の勧めで「日本未来の党」を結成したとき、少なからぬ疑問を持ったことが思い出される。同党が衆院選で惨敗した後、私は当ブログに「未来への灯がひとつ消えた日本未来の党の分裂」と言う一文をポストした。小沢グループが「生活の党」と改称、嘉田知事と阿部知子衆院議員が離れ、党名を引き継いだ政治団体「日本未来の党」を結成した。要するに分党というより、両氏が追いだされたのである。そして今回の代表辞任に至ったというわけである。

昨日Facebookのグループ「脱原発への道」に「未来の党が過去の党になってしまった」と書いたが「代表が辞任しただけで消滅したわけではない」と反論されてしまった。確かに「党名」は残ったが、存在感は希薄だ。今後阿部知子衆院議員が中心になって国政の場で伸長を図るとのことだが、先行きは不透明である。嘉田、阿部両氏が小沢一郎グループと袂を分かつ前、亀井静香元金融担当相が離党、所属国会議員が4人だった「みどりの風」に合流、政党条件を満たした。政党交付金は元日時点の議員数で決定されるが、駆け込み合流であった。その「みどりの風」に阿部知子議員が加わる可能性を否定できない。ただあくまで「日本未来の党」の比例で復活当選したので、移籍すれば非難は免れないだろう。いずれにしても「緑の党」を含めた「脱原発派」の再編成は流動的で、夏の参院選で自公路線を脅かす存在になり得るか、正直言って私は悲観的である。安倍首相は原発再稼働を公言して憚らない。憂鬱な年明けになってしまった。

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