2012年12月7日

日だまりは婆が占めをり大根焚

木造千手観音像  大報恩寺(京都市上京区七本松通今出川上ル) Nikon D40 Nikkor18-55mm F3.5-4.6

梵字を書いた聖護院大根(淀大根)
今日は京都の冬の風物詩、大報恩寺(千本釈迦堂)の大根焚きに出かけた。菩提樹の下で釈迦が悟りを開いたことを祝う法要「成道会」にちなむ行事である。大報恩寺の三世慈禅上人が大根の切り口に梵字を書いて魔よけにしたという由来がある。境内のテントでこの梵字を書いた聖護院大根が売られていた。といっても産地は久御山町東一口地域で、昨今は農産物の生産地表示がうるさく、淀大根というブランド名がついている。

さて大根焚きだが、この丸い大根を使うわけではなく、普通の長いものを大きな鍋で炊く。三切れの大根にお揚げが乗り、1杯1000円也。好天だったがやはり風は冷たいので、日が当たる床机を探していただいた。表題の句は草間時彦作(角川書店編「俳句歳時記」収録)だが、私もいよいよ爺くさくなってしまったようだ。ところで本堂の釈迦堂は京都市内では最古の仏堂建築物で国宝である。京都は庭園を誇る寺院が多いが、太秦広隆寺と並んでここも数多くの仏像が安置されている。中でも肥後別当定慶作の聖観音、十一面観音、千手観音、如意輪観音、馬頭観音、准胝観音の六観音像が素晴らしい。

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