ピンホールカメラで仏花を撮りに仁和寺の水掛不動明王堂に出かけた。近畿三十六不動霊場の第十四番札所で、鐘楼と御影堂の間に位置し、石造の不動明王を安置している。案内板によると、その昔、大洪水で流された不動尊が堀川の戻り橋の下から取り出された。尊像が「心なき者の悪戯だから仁和寺に帰りたい」と告げたためここに安置されたという。高さ50センチ弱、火焔光背を背負い、右手に剣を、左手に羂索を持っている。台座は大きな一枚岩だが、菅公腰掛石と石柱に刻まれている。道真が座ったという伝説があるらしい。長い柄杓が置いてあり、これで下の泉から水をすくって掛ける。国宝の金堂は京都御所の紫宸殿、重要文化財の御影堂が清涼殿の遺構であるように、この寺は皇室と縁が深い。しかし、この水掛不動は幼児の難病平癒に霊験あらたかという信仰に長い間支えれてきたという。
5月初めに投稿した「墓地の仏花を撮り歩く」という一文に「石仏をターゲットにすることが多かったが、最近は目的を墓に供えられた仏花に向けるようになった」と書いたが、今日は違ったわけである。実は先週末に法然院の墓地に出かけたのだが、花が供えられていた墓はひとつだけだった。何かと忙しい師走だし、寒波襲来と重なって墓参する人が少ないからだろう。そこで常に花を飾ってるこの不動明王堂に足を向けた次第である。それにしても今年はこの仏花シリーズで始まり終わる感じである。そういえば、撮り歩くといやでも「メメント・モリ」(死を忘れるな)という言葉がときどき脳裡をかすめる、とも書いた。来年の春には個展を開きたいが、いっそのこと、これを表題にしたらどうだろうか。
5月初めに投稿した「墓地の仏花を撮り歩く」という一文に「石仏をターゲットにすることが多かったが、最近は目的を墓に供えられた仏花に向けるようになった」と書いたが、今日は違ったわけである。実は先週末に法然院の墓地に出かけたのだが、花が供えられていた墓はひとつだけだった。何かと忙しい師走だし、寒波襲来と重なって墓参する人が少ないからだろう。そこで常に花を飾ってるこの不動明王堂に足を向けた次第である。それにしても今年はこの仏花シリーズで始まり終わる感じである。そういえば、撮り歩くといやでも「メメント・モリ」(死を忘れるな)という言葉がときどき脳裡をかすめる、とも書いた。来年の春には個展を開きたいが、いっそのこと、これを表題にしたらどうだろうか。
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