2024年12月14日

ソーシャルメディアの弊害(2)兵庫知事選への疑問符

立花孝志
悪の本丸は立花孝志

いささか旧聞に属するが用語兵庫県議会の全会一致で不信任決議が可決され失職した斎藤元彦が再選される結果となった。これを受けて「オールドメディアの衰退」という言葉が巷に溢れ出したことは記憶に新しい。この選挙に影響を与えたのが候補者として選挙戦に参戦乱入し「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志だった。立花孝志が斎藤元彦に与力加勢するべく、自殺した元局長の「告発の真相」なるものを「暴露」し、この問題で斎藤元彦に非がないとする主張を喧伝した。百条委員会を「利権目的のクーデターの陰謀」として攻撃、さらにパワハラやたかりの告発もマスコミの捏造だと吹聴、その演説がソーシャルメディアで拡散され、兵庫県有権者が共鳴して集団ヒステリー状態となり、斎藤元彦勝利の結果に至ったとされている。ネットでは、左派を中心にヒトラーとゲッベルスの手口の再現だと戦慄が走った。雑誌やテレビなどのまだ余裕のある媒体を「オールドメディア」として非難する姿は滑稽でしかない。

Social Media

デーブ・スペクターはラジオ番組でソーシャルメディアを嫌う理由のひとつとして「勘違いしてる。インフルエンサーとか。組織として成り立ってないし、バックに何もない」ことを挙げ「政治下で、石丸さんとか斎藤さんは確かに SNS は大きいんですけど、SNS がメディアが取り上げたことを繰り返してやってるだけで、つまみ食いしてやってることが多い。独自でなにも取材してない」と喝破した。兵庫県の公用 PC のフォルダのタイムスタンプが片山安孝副知事が公用PCを押収したあとの日付になっていることから、押収したあとに UBS からコピーされたものであることに疑う余地はない。県民局長は立花や片山らによって「死人に口なし」にされた。しかし立花孝志はネットで「嘘も百回言えば真実になる」を地で行く猛攻勢をかけており、有権者の比較多数はそれを受け入れて斎藤元彦を知事に再選させてしまったのである。アメリカではソーシャルメディアに選挙誤報が流れたが、共和党がその対策をやめるよう圧力をかけたようだ。以下のリンク先は CNN によるその詳報である。

CNN News  How Republicans pushed social media companies to stop fighting election misinformation

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