2020年3月12日

世界保健機関(WHO)に失望と怒り


Tedros Adhanom Ghebreyesus
世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長は3月11日、ジュネーブで開いた記者会見で「新型コロナウイルス感染症 COVID-19 はパンデミックである」と表明、感染者と死者は増えるとの見通しを示したという。何を今さらという感は拭えないが「コロナウイルスによるパンデミックはこれまで発生したことがなかった」と述べたようだ。テドロス氏はこれまで「たいしたことない、警報を出すほどではない」と楽観的発表を繰り返してきた。WHO は2月2~8日の日程で行理事会を開催したが、タイの代表が「旅行制限を確実に実行するなら、まずテドロス事務局長を隔離したうえ、今回の会議を中止にすべきと述べたという。ウィルス発覚当初から中国よりの発言してきたテドロス氏への批判は多い。伏線は前からあった。2017年8月21日付けの WHO のニュースリリースには「中国との新しいビジョンとパートナシップの強化」という見出しが躍っている。テドロス氏は北京を公式訪問したが「WHO の世界的活動を支援するために、2,000万米ドルの自発的な追加拠出について中国が署名した」という報告をしている。エチオピア政府で2005年から2012年にかけて保健大臣を務めたが、その保健省は中国から巨額投資を受けているようだ。ゆえに WHO は中国に忖度、COVID-19 対策に遅れが生じ、世界的な感染が拡大、今回のパンデミック宣言に至っている。学者として優れていても、政治的手腕に長けているとは限らない。いずれにせよ WHO が発信する情報は今やアテにならない。失望と怒りを禁じえない。

coronavirus  遠藤誉(中国問題グローバル研究所所長)習近平の武漢入りと WHO のパンデミック宣言

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