2020年3月23日

老いた桜に休息を与えるコロナウィルス

平野神社の魁桜(京都市北区平野宮本町)

京都地方気象台の職員が昨日、二条城を訪れ、標本木に5輪以上の花が咲いているのを目視で確かめ、染井吉野の開花宣言をした。昨年より5日早かったが、気象台は「記録的な高温となり、開花が早まった」としているそうだ。桜の名所、平野神社神門前の「魁(さきがけ)桜」(写真)は満開だが、桜苑の染井吉野は蕾がほころんでいるものの、満開になるのは今月29日ごろまで待つ必要がありそうだ。柵に囲まれた境内東側の桜苑は、樹木庭園維持管理のため有料となる。西側は参道になっていて、飲食禁止の看板が立っている。新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の拡大防止のため、保健所からの要請により、桜茶屋および露店の出店が中止になったようだ。毎年、参道の両脇の桜苑に桜茶屋および露店が立つが、このシーズン以外は立ち入り禁止になっているエリアである。そこに大勢の客が足を踏み入れるわけだから、樹木保護のために如何なものかと常々危惧していた。神社と出店者の契約がどうなっているかは知る由もないが、習慣として存続してきたのだろう。新型コロナウィルス禍が老木に休息を与えることになった。

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