2020年3月29日

マスク不要論を再考する


ドラッグストアのマスク売り場は相変わらず空っぽ。通販サイトに注文済みだが、いつ届くか不明だ。除菌スプレーは欠品ということで、出品者からキャンセルのメールが届いたし、マスクは半ば諦めている。私が世話になっている京大付属病院が「職員のマスク使用に一定の制限をかけている」という報道が3月14日にあり、驚いた。報道以降、多数の寄付があったようだ。ところで私は1月末に「N95マスクなら新型コロナウィルスを防げるか」と出した一文をポストした。医療従事者に欠かせないN95マスクについて「N95は0.3μmの粒子を除去できるフィルターがありますが、新型コロナウイルスは0.1μmです。フィルターの穴を通過してしまい、吸引を防ぐことはできません」という「インターナショナルSOS」の葵佳宏医師の解説を紹介した。


医療従事者用のサージカルマスクは5μm、ドラッグストアで売っている一般用は30μmだったりするので、新型コロナウイルスは素通りしてしまう。ここからマスクは、自分がウイルスに感染していれば他人へのウイルスの拡散防止にはなるが、他人から自分へのウイルスの感染を防御する効果はない、という非対称的な論が成立している。しかしを私は何かに記載された内容をにわかに信じないから、これを無条件で受け入れていない。3月23日付け産経新聞電子版によると、フランスでは「予防用マスクは不要」とする政府方針に見直し要求が高まっているという。仏紙パリジャンでは医師らが連名で「東南アジアはマスク着用を一般に広げ、外出禁止令なしに感染拡大を押さえた」として、政府の方針見直しを訴える公開書簡を発表。ルモンド紙は、日中韓などアジア各国でマスク着用が奨励されている現状を紹介し、欧州とアジアの格差を報じたそうである。その心底に目に見えないウィルスに対する恐怖があり、結果的には無症状の感染者も含め、マスクによって拡散を抑制してきた可能性があるのではないだろうか。なお下記リンク先ページに「COVID-19 私たちがマスクをすべき理由 ― 新しい科学的根拠」と題した記事(英文)が掲載されている。

coronavirus COVID-19: Why we should all wear masks - There is new scientific rationale by Sui Huang

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