2021年1月9日

トランプ劇場の終演

Donald
作者不詳

1月20日はジョー・バイデン前副大統領が第46代米国大統領に就任する日だが、同時にロナルド・トランプ大統領が一企業経営者に戻る日でもある。そのトランプ大統領が米東部時間1月8日午前10時半過ぎ、バイデンの就任式を欠席するとツイートした。以下はそのツイートのスクリーンショットによる「魚拓」だが、相変わらず往生際の悪い男だと嘆息した。ところがこの後に問題発言があったのだろうか、今朝になって Twitter 社がトランプ大統領のアカントを永久停止したというニュースが飛び込んできた。

Screen Shot
大統領就任式は欠席とツイート

トランプ支持者集団による連邦議会議事堂乱入事件を受け、発言を容認してきたソーシャルメディアに対する批判が高まっていた。Twitter は「アカウント @realDonaldTrump による最近のツイートおよびそれらの文脈や背景を精査した結果、さらなる暴力を煽ることになるおそれが高いと判断されたため、同アカウントを永久停止した」とツイートした。これは Facebook が1月7日「当社プラットフォームの利用継続を認めるリスクは高すぎる」とし、アカウント凍結を無制限に延長した措置に続いたものである。ソーシャルメディアは、トランプ大統領にとって、自分の主張をマスメディアに注目させる重要な手段だったし、支持者向けに数々の陰謀論をばら撒くツールでもあった。いわば手足を失ったようなもので、彼にとっては大きな打撃になる。4年後に再立候補するという噂もあるが、影響力が弱まることは否めない。その前に米民主党がトランプ大統領の弾劾決議案を準備、週明けに提出するそうだ。弾劾によって失脚すれば、共和党の次期大統領候補に選ばれる可能性はゼロになる。さらに支持者の議事堂乱入を「扇動」した件で逮捕される可能性も否定できない。トランプ劇場の幕は下りた、これぞまさに「驕れる者久しからずただ春の夜の夢の如し」である。

PDF  Four Years of the Trump Administraion Putting Polluter Profits over People(PDF 7.30MB)

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