2021年1月8日

米国議会議事堂で命を落としたトランプ信奉者

AP Photo
議事堂西壁をよじ登るトランプ大統領の支持者たち ©2021 AP Photo/Jose Luis Magana
Ashli Babbitt (35)

首都ワシントンの連邦議会議事堂内に現地時間1月6日(日本時間7日)、ドナルド・トランプ大統領(74)の支持者らが侵入し占拠した。デモ隊が制御不能となる中で堂内にいた女性1人が撃たれて死亡し、ジョー・バイデン米次期大統領(78)の勝利を認定する選挙人投票の集計は中断となった。撃たれた女性はアシュリ・バビットさん(35)で、カリフォルニア州サンディエゴ出身の空軍退役軍人だった。アシュリ・エリザベス・マッケンティーという名前で勤務していた彼女は、現役中に上級航空兵 E-4 の階級を達成した治安部隊の航空兵であった。アフガニスタンとイラクで2回の遠征を経験した後、クウェートとカタールに州兵と共に派遣されたという。アーロン・バビット氏と再婚したためバビット姓になった。亡くなる前日、バブットさんは首都でのトランプ支持者の集会について「私たちを止めるものは何もない」とソーシャルメディアに書き込んだという。彼女はソーシャルメディア Twitter では CommonAshSense というハンドルで、自身をリバタリアン(自由主義者)であり、愛国者であると表現していた。ドナルド・トランプ大統領について頻繁に投稿し、熱烈な支持を表明しの根拠のない陰謀論を拡散していたようだ。昨年9月サンディエゴで開催されたトランプ大統領のためのボートパレードの写真を投稿したが「QAnon」と書かれたシャツを着ていたという。

救急手当を受けるアシュリ・バビットさん

Qアノンは米国の極右が提唱している陰謀論およびインターネットミームで、テロ脅威として FBI から指定されている。BBC ニュース電子版によれば、オンラインに投稿されたビデオには、バビットさんと思われる女性が、議事堂内の暴徒の群衆の中で、肩に「Make America Great Again」と染められたトランプ旗をかけて、鍵のかかったドアを通り抜けようとしている姿が映っていて、議会警察のメンバーが銃を持ってグループに向かっているのがテープに映っているという。ただ肝心のそのビデオが何処に掲載されているか、残念ながら見つけることができなかった。なお狙撃の瞬間を記録した別のビデオが保守系メディア Parler に投稿されている。撮影者など、オリジナルファイルのソースは不明だが、余りにも生々しいので閲覧は要注意である。

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