2021年10月21日

ロバート・キャパのカラー写真

Actress Geraldine Brooks
Actress Geraldine Brooks trying on a dress, Rome, 1951
ISBN-10 : 9783791353500

ロバート・キャパ(1913–1954)は、1940年代から彼が亡くなる1954年まで、カラーフィルムを常用していた。これらの写真の一部は、当時の雑誌に掲載されたが、大半は印刷されたことも、見られたことも、研究されたこともなかった。長い間キャパのキャリアのこの側面は事実上忘れ去られていたのである。カラーフィルムの使用は戦後の記事で爆発的に増えた。これらの写真は、世界中の普通の人々や異国の人々の生活を、アメリカやヨーロッパの読者に届けたもので、キャパの初期のキャリアの大半を占めていた、戦争ルポルタージュとは明らかに異なっていた。1940年代後半、キャパは戦後の生活を取材するためにソ連、ブダペスト、イスラエルを訪れた。戦前のモノクロ写真での人間の感情との関わり合いにより、キャパはモノクロフィルムとカラーフィルムの間を容易に行き来することができた。キャパはカラー写真の魅力と誘惑に頼った、よりグラマラスなライフスタイルを読者に提供した。1950年には『ホリデイ』誌が開拓した旅行市場に向けて、スイス、オーストリア、フランスのスキー場や、ビアリッツ、ドーヴィルといったフランスのおしゃれなリゾート地を取材している。またセーヌ川のほとりやヴァンドーム広場でのファッション写真にも挑戦した。

B-17 gunner
B-17 gunner awaits take off from a Royal Air Force base, England, 1942

captured German tank
American soldiers posing with a captured German tank, Tunisia, 1943

Spectators
Spectators at the Longchamp Racecourse, Paris, circa 1952

Vietnam
On the road from Namdinh to Thaibinh, Vietnam, Indochina, 1954

また多くの映画俳優と親交があったキャパは、イングリッド・バーグマン(1915–1982)ハンフリー・ボガート(1899–1957)オーソン・ウェルズ(1915–1985)ジョン・ヒューストン(1906–1987)ジェラルディン・ブルックス(1925–1977)などを、ヨーロッパの映画撮影現場での親密な様子を撮影している。キャパがカラーフィルムを使ってどのように新しいものを見始めたか、そしてキャパの作品が戦後の新しい感性にどのように適応したのだろうか。この新しいメディアは、彼に色の構成を再調整することを要求したが、同時に新しい場所に連れて行かれて楽しむことに興味を持っている、戦後の観客にも適応しなければならかったからに違いない。ロバート・キャパの写真は、弟のコーネル・キャパ(1918–2008)が設立した、ニューヨークの ICP(国際写真センター)がパーマネントコレクションをしている。35mmのコダクローム、エクタクローム、さらに大きなコダクロームなど、約4,200枚のカラーリバーサルフィルムと、数1,000枚のモノクロプリント、ネガフィルム、書類、新聞や雑誌の切り抜きなどがアーカイブされている。

ICP  Robert Capa (1913–1954) Color Photographs | International Center of Photography

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