2012年8月26日

ポール・サイモンの「コダクローム」を聴くことにしよう


Kodak 400Tmax 120 Roll Films
今年1月初め「崩壊の危機に追い込まれたコダック王国の衝撃」という記事を書いたが、ついにこれが現実のものとなってしまったようだ。CNET日本語版の記事「米コダック写真フィルム事業を売却へ」によると、同社は米国時間8月23日、現金を調達する競売の一環として、同社の伝統である写真フィルム事業を売却することを明らかにしたという。これで残る事業は、唯一の消費者向け製品としてインクジェットプリンタの販売、および映画業界向けフィルムの販売だけになるというという、ブルームバーグの記事を紹介している。業界向け商用プリンタの販売にさらに力を注ぐことになるということだが、私にとっては「コダックの終焉」である。


Kodachrome by Paul Simon in 1973
前回にも触れたことだが、コダックがあるニューヨーク州ロチェスターは、地名そのものが同社を意味した。私が写真工学を学んだのは1960年代半ばだが、写真乳剤に関しては「ロチェスターに追いつけ」と言われてていた。それが実現するとは誰も思っていなかったが、1990年に富士フイルムからカラーフィルム「ベルビア」が発売された。このタイプのフィルムといえば、コダクロームやエクタークロームなど、コダック製品が独占していたが、これを凌駕する国産フィルムが出たのである。コダックの崩壊の直接原因はデジタル製品開発に乗り遅れたとされるが、その胚芽はこの時にあったと思っている。現在使っているフィルムの大半は富士フイルム製だが、コダックに関してはモノクロームフィルムを愛用している。かつて常用していたコダクロームが懐かしい。ポール・サイモンの歌を聴くことにしよう。

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