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Solar power plant for the Vatican |
福島第一原発の事故以来、再生可能エネルギーによる発電システムが注目されているのはご存知の通りです。太陽光、風力、地熱、水力など様々なシステムがあるが、その弊害も指摘されていることを忘れてはならない。例えば風力タービンの騒音(風切り音)だが、これによって住民が夜に眠れないという報告もある。しかし売れるものは良質化するという原理に従えば、技術革新によって改善されることを期待したい。私が最近気になり始めたのが、太陽光発電パネルの美観問題である。いかにも電子機器という感じで、近代ビルには似合わないでもない。実際に見た範囲では、京セラ本社ビル南壁に貼られたパネルは壮観だし、パネルを製造してる同社らしいコンセプトを持った設計になっている。問題は伝統的な建造物である。よく民家の屋根に設置している風景を見るが、例えば仏教寺院や神社の屋根にはミスマッチであろう。写真は2008年にバチカン市国の「パウロ6世ホール」の屋根に取り付けられた太陽光発電パネルである。屋上ゆえ地上からは見えにくいだろうけど、上空からはご覧の通りである。写真だけで判断するのは危険だが、やはり見方によっては古都の景観を損なっていると思うのは私だけだろうか。バチカン市国は世界で最も環境に優しい国家であると当時の新聞は報じているが、今後このような建設が各地で進む場合、景観保護の工夫が必要になってくるだろう。再生可能エネルギー発電に積極的なヨーロッパでは、すでにこけら板あるいは瓦の形をしたパネルが開発されてるようだ。日本でも日本の屋根、特に京都のような古都に相応しい「発電瓦」を開発して景観保護に寄与して欲しい。
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