京阪特急専用車両・8000系(絵・作者不詳)
昨年の4月「タンポポが咲いて日差しは黄色」と題した自作の歌を紹介した。替え歌だったが、さらに演繹すると、原歌をヒントに、メロディを借りながら新たな歌を作ることがしばしばある。この手法は亡き友、高田渡さんがしばしば使っていた手法である。
京阪エクスプレス
市バスを降りて 三条を東へ
あの娘はまだこない 鴨川プカリ
線路はクネクネ 淀川ノロノロ冬はユリカモメ 春は桜
京阪特急はウロウロ 夢路をウトウト
夏は鮎釣りだけど 秋はなんだっけ
太陽は右左 雲が揺れる
川辺の兎が飛んで 鳥とジョッギング
おじさん何処へ おばさんどちらまで
四角いビルを見上げ ぼくはフラフラ
淀屋橋に滑り込み 終着駅とアナウンス
きみには終りがあるのかい ぼくにもあるのかい
これは京都から京阪特急に乗って仕事場の大阪に通っていた頃、1986年3月に作った歌である。作曲能力がないのでメロディはアメリカの伝承歌謡 "New River Train" のそれを借りている。京阪電車が東福寺~三条間の地下化をしたのは翌1987年5月で、自動車交通の混雑が大幅に緩和された。同時に出町柳まで延長され、大阪への通勤圏が広がった。ただし車窓からの風情ある眺めが消え、大いに落胆したものである。歌では淀屋橋が終着駅となっているが、現在は中之島である。2017年8月、それまで追加料金なしで乗れていた特急8両編成のうち1両に、有料指定座席車であるプレミアムカーを導入した。自分で書くのも気が引けるが、この歌は好きだし、思い出も多い。だから歌詞はこのままにしておこうと思う。
"New River Train" played by Bill Monroe (mandolin) and Charlie Monroe (guitar) 1936
0 件のコメント:
コメントを投稿