2023年6月23日

深海潜水艇タイタン浮上せず

Titan
Deep-sea Submersible Titan

北大西洋に沈んだ豪華客船タイタニック号の残骸に向かう途中で消息を絶った5人を乗せた深海潜水艇タイタンを、アメリカ、カナダ、フランスの航空機、船舶、水中機器が捜索してきた。位置を確認できなくなって4日経ったが、アメリカ沿岸警備隊は、北大西洋に沈没した豪華客船「タイタニック号」の残骸からおよそ500メートル離れた地点で、消息不明になっていた潜水艇タイタンの一部を発見したと発表した。ツアーの運営会社オーシャンゲート社は「5人全員が亡くなったとみられる」とする声明を出した。タイタン」と名付けられたこの小型潜水艇は、海底探査会社オーシャンゲート・エクスペディションズが所有し、2021年以来、毎年の航海を通じてタイタニック号の崩壊とその周辺の海中生態系を記録してきた。艇内の酸素は通常クルー5名で96時間、すなわち4日分で、乗員の安否が気遣かれていたが、最悪の事態になってしまった。

Titan Specifications
Titan Specifications

オーシャンゲート社のウェブサイトによると、サイクロプス級の有人潜水艇で、現場調査や視察、調査やデータ収集、映画やメディアの制作、ハードウェアやソフトウェアの深海テストなどのために、水深4,000メートルまで5人で行けるように設計されている。最新の素材を革新的に使用することで、タイタンは他のどの深海潜水艇よりも軽量で、出動にかかるコスト効率が高い。画期的なエンジニアリングと既製技術の組み合わせにより、タイタンは他の深海潜水艇にはないユニークな優位性を獲得している。独自のリアルタイム船体健全性モニタリングシステム(RTM)は、毎回の潜水を通じて船体の健全性を評価する比類のない安全機能を提供する。既製の部品を使用することで、構造を合理化し、現場での操作や部品交換を簡単にしている、という。ニューズウィーク日本版によると、深海潜水艇タイタンは前にも「行方不明」になっていたという。大西洋の海底に眠る豪華客船タイタニック号の見学ツアーで消息を絶った潜水艇タイタンは、以前にも海上と連絡が取れなくなり、位置を確認できなくなったことがあった。昨年ツアーを体験したテレビの記者がこの問題を報告していたにもかかわらず、当時はほとんど注目されず、重大事故を招く結果となった。ソーシャルメディア上では、運航会社とメディアの責任を問う激しい批判の声が上がっていた。

Newsweek  タイタニック号探索潜水艇タイタンは前にも「行方不明」になっていた | ニューズウィーク日本版

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