2015年1月9日

マクドナルド異物混入騒ぎの齟齬

マクドナルド金閣寺店(京都市北区衣笠大祓町)

マクドナルドの営業不振が続いているという。昨年夏に消費期限切れの鶏肉を使っていたことが判明したことがきっかけかと思っていたが、営業成績の下降はその前から始まっていたようだ。そしてそれを追いかけるような異物混入騒ぎが、連日メディアを賑わしている。例えば今日1月9日付読売新聞電子版には「マックのハンバーガーから差し歯?のかけら」という記事が掲載されている。正確を期すために全文を引用したい。
マクドナルドの商品に異物が混入したとの指摘が相次いでいる問題で、北海道釧路市内の店舗で昨年9月に販売したハンバーガーから、差し歯のようなもののかけらが三つ出てきたと苦情が寄せられていたことが9日、日本マクドナルドへの取材で分かった。同社によると、昨年9月3日、ハンバーガーを持ち帰りで購入した客から、「パティ(肉の部分)に異物がある」と訴えがあり、調べた結果、3~8ミリの人工的な歯と判明した。作業工程のほとんどが機械作業で、混入経路は特定できなかったという。店は返金したうえで同月中に客に謝罪した。
一般に新聞記事は「○○署の調べでは」といった表現で、自らの情報でないないことに対する逃げ道を作る。この場合はソースが当事者のマクドナルドだが、店内で見つかったわけではなく、持ち帰ったハンバーガーから差し歯のようなものが三つも出たという点が気になる。しかし謝罪したということは、マクドナルドが疑惑を晴らすことができなかったということなのだろう。見出しに?マークが付いているが、因果関係の記述がが噛み合ってなく、記事からは真相を窺うことができない。まさに齟齬とはこのことだろう。このような齟齬が齟齬のままネットで拡散され、マクドナルドを窮地に追い込んでいる。

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