2022年11月13日

イーロン・マスクの Twitter 青バッジに赤信号

Fake Nintendo
任天堂の偽アカウントが投稿した画像

映画やアニメなどでおなじみの中指を突き立てるポーズは、アメリカを中心とした欧米では、相手への最大級の、極めて侮辱的、攻撃的で卑猥ななサインとして知られている。もともとは男性器を現した形に由来するものだと言われている。従って欧米人ならこのマリオの画像に違和感を持つに違いない。しかも何故任天堂がこんな画像を掲載するのかと不思議がるだろう。画面上部のアカウントの部分を見て欲しい。よく見ると Nintendo of Amerika の右の ID が @nlntendoofus となっている。@nintendoofus とは紛らわしい一字違い。

nlntendoofus

任天堂米国法人の正式 ID は @NintendoAmerica だが 、青い認証バッチをつけているので、偽アカウントによる仕業と気付く人は少ないかもしれない。バッジは著名人や公的機関、団体などの Twitter 上での著名なアカウントが「本物」または「公式」であり、アカウントの信憑性を保証するシステムである。本物の著名なアカウントと、なりすましアカウントを区別するために使用されてきたが、一般ユーザーには「あこがれ」のバッジでもあったようだ。ところが Twitter を買収したイーロン・マスクは赤字回避のため、従業員の半数を解雇すると共に、青色バッジを課金月額8ドル(約1,180円)で売ることにした。問題はこれまでの青色の認証バッジが灰色になって消え、本物となりすましの区別がつかなくなってしまったのである。青バッジを買えるのは今のところ米英豪カナダ・ニュージーランドの iOS アプリケーションだけのようである。アプリケーションのプロフィールから Twitter Blue をタップすると、一番上に「Blue サブスクライバーのみなさまには認証済みアカウントと青バッジが付与されます」と表示され、一番下の Subscribe ボタンを押すとチェックがつくしくみで、あっけないほど簡単だそうだ。ただこの青バッジ、本人認証は一切ないようだ。

Blue Mark
売り出された青バッジ

一般に本人確認は身分証明書の提示など、二重三重の手続きが必要なので、新しいバッジは認証バッジとは言い難く、単なる「有料会員証」に過ぎないと言える。この点が偽アカウントを生む要因になっている。以上の点の他に、マスクは米国の共和党支持を鮮明に打ち出し、剥奪されたドナルド・トランプ前大統領のアカウント復活を示唆している。民主党の議員や支持者はどう対応するのだろうか。日本の政治家も他人事ではないだろう。ソーシャルメディアは、今やその言葉通り社会性を持った言論プラットホームの色彩が強くなっている。前エントリ―「マーク・ザッカーバーグのメタバースへの苦闘」で「儲からなければあっさり手を離すかもしれない」と書いた。マスクは倒産の可能性もほのめかしているが、すでに多額の株を売却したという報道もあるし、その可能性は十分ある。万が一そうなったら、言論ツールとして利用している政治家など、広報ツールとして利用している芸能人や企業、あるいは交流ツールとして使っている一般ユーザーなどはさぞかし困るに違いない。

Twitter  任天堂と Valve の偽 Twitter アカウントが既に出回っています、皆さんもご注意を。(英文)

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