2021年7月21日

五輪強行開催という狂気の沙汰が始まる

281_Anti nuke

いつの間にか「中止」の文字がかき消され、東京オリンピックが強行開催という狂気の沙汰が始まるが、覆面風刺画アーティスト 281_Anti 氏のこのイラストがすべてを物語っている。大会前に最初に金メダルを獲得したのは、国際オリンピック委員会 (IOC) のトーマス・バッハ会長である。銀メダルは菅義偉首相、銅メダルは小池百合子東京都知事だ。6位までの入賞者を加えるなら、橋本聖子組織委員会会長、丸川珠代五輪担当相、森喜朗組織委員会前会長だろう。ひとり増やして福島原発は「アンダーコントロール」と招致演説した安倍晋三前首相を加えていいかもしれない。とにかく東京に非常事態宣言が出ようが出まいが、強行ということになった。そして大会が終了すれば「コロナに打ち勝った」というレガシーが残ると大会関係者は考えているようだ。その根底には「始まればどうせ国民はオリンピックに夢中になる」という読みが潜在しているようだ。マスメディアによる世論調査では、常に過半数が開催反対という数字が出ていたし、新型コロナウィルスの感染拡大で中止になるだろうと私は思っていた。半ば「禍い転じてコロナ頼み」という甘い観測だった。早い段階から強固な反対運動組織が組まれ、展開しなかったことが悔やまれる。反オリンピック運動の敗北は、結果的に選手村クラスターの導火線になることを肝に銘じておくべきだろう。鬱陶しい夏を迎えてしまった。

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