削除された外国特派員協会月刊誌の表紙
朝日新聞5月21日付け電子版によると、日本外国特派員協会の会員向けの月刊誌 "NUMBER1 SHIMBUN" の4月号の表紙に掲載されたデザインを取り下げ、ホームページから当該の表紙を削除することにしたという。大会組織委員会が「著作権法上の著作権の侵害にあたる」と抗議したことを受けたもので、カルドン・アズハリ会長は「今回の問題で不快な思いをされた各方面の方々に心よりおわび申し上げる」と謝罪したという。著作権の侵害云々は建前論だが、これは一種の「風刺画」であり、抗議は極めて狭量と言わざるを得ない。朝日新聞は16日、電子版に「五輪エンブレム、コロナで風刺 デザイナーが語った意図」という記事を掲載した。表紙をデザインした東京在住の英国人デザイナー、ポセケリ・アンドリュー氏は「このデザインは新型コロナウイルスが日本に与えた影響について表したものであり、そこには当然、東京五輪も含まれる。人々が抱く疑問を投影したもので、日本政府や開催都市を批判する意図はない」と語っている。奇しくも今日、共同通信が、東京五輪、21年無理なら中止とIOCのバッハ会長が認める、と伝えている。新型コロナウィルス感染症 COVID-19 によって、東京五輪の開催の方向が彷徨い始めたという現実が表現されている。その現実を直視したデザインで、極めて真っ当な報道姿勢と言える。大会組織委員会の狭量に唖然とする。
日本外国特派員協会 "NUMBER1 SHIMBUN" 4月号の表示とダウンロード(PDFファイル 1.25MB)
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