2020年5月5日

電子書籍 Kindle を見直す


Kindle Paperwhite
クリエーターの作品配信サイト note で「まさかのキンドル禁止令?」という記事が目に止まった。筆者の神谷玲衣さんは海外で仕事をしたり子育てをした経験を元に、海外と日本の、生活全般、教育、文化などについての発信をしているそうだ。娘さんの私立中学校の入学式の日、担任の教師に「1月の入学説明会の時に、キンドル持参希望なら、許可申請書を出すように言われたんですが、用紙をいただけますか?」と訊くと「は? キ…ンドルですか? ちょっと確認してお伝えします」と言われたという。どうやら教師はアマゾンの電子書籍リーダー Kindle を知らないらしいのである。通学に往復3時間かかるが、その間混んだ車内で大きな通学カバンを持って分厚い本は読めず、せっかくの読書時間を無駄にすることになる。Kindle なら掌にのるサイズなので、立っていても読める。海外生活で養った語学力を維持したい。学校では先生に預けて、使用は通学時のみと約束すると説明したが、キッズ携帯意外の電子機器は、全て禁止という答えが返ってきたという。休校期間の延長により、一部の小中学校でパソコンを使った遠隔授業がスタートしているが、この教師はどのように対応しようとしているのだろうか。他人事ながら心配になる。

私が所持しているのは新書版とほぼ同じサイズの7インチ Abdroid タブレットで Kindle のアプリを導入している。しかし読書専用の Kindle 電子書籍リーダーは、実際のインクを使用しているため目に優しい。しかも通信機能、ゲーム機能はなく、写真も撮れないし、音楽を聴くこともできない。ほぼ紙の書籍と考えてよく、この点をどうやら理解できないようだ。2016年の夏に「紙の感触が読書の愉しみを増幅する」という一文をポスト、Kindle 導入を見送ったと書いた。その後、タブレットに Kindle アプリをインストール、電子書籍を読むようになった。メリットはいろいろあるが、痛切に感じたのは文字を大きくすることができることだった。さらに紙の本よりも安価であることは見逃せない。著作権が消滅した作品や著者が許諾した作品のテキストを無料公開している「青空文庫」の存在も大きい。夏目漱石や森鴎外など、明治の文豪の作品、あるいは『源氏物語』などの古典文学をタダで楽しんでいる。最近はさらに「自宅で本が購入可能」という点に注目している。新型コロナウィルス感染症 COVID-19 パンデミックで外出がままならぬ昨今、これはひじょうに有難い。紙の書籍と違って、オンラインで書籍を入手できるので、宅配という負荷がないからだ。

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