2020年1月28日

野暮ったい L.L.Bean がお気に入り

L.L.bean Boat and Tote Open-Top

洋の東西に関わらず、人々が荷を背にするようになった。およそアウトドアとは縁がなさそうな年配のご婦人が、Patagonia や JanSport などのタグがついたリュック、あるいはデイパックを背に担いでいるのを見ると微笑ましくなる。私自身はブランド名が気になるが、多くの人が拘っていないのではないかと想像している。強いて拘りを感ずるのは North Face のランドセルのようなリュック、そして Sierra Designs のポケットのファスナーが斜めについてデイパックくらいだろうか。

L.L.bean Gum Boots
リュック類に限らず、ジャケットなど、アウトドア用品はデザインが大同小異、見分けがつき難い。ところが見て一発で分かる製品がある。L.L.Bean のトートバッグとガムブーツである。トートバッグはキャンプなどで、水をそのまま入れて運ぶことのできるキャンバスなどで作られた、丈夫な布地で大きな角型の手提げ袋である。開口部にファスナー付きの布を被せた製品もあるが、これはやはり邪道だと思う。コットンキャンバス地の英国製釣り用バッグを愛用しているが、無論、ファスナーを使っていない。つまり壊れる部分がないのが、伝統的なアウトドア用品なのではないだろうか。その点、L.L.Bean のトートバッグは心強く、ガラス瓶に入った炭酸水などの買物に重宝している。ところでガムブーツというのは要するにゴム長のことなのだが、L.L.Bean の象徴的製品である。作業用のゴム長靴にレザー・トップを縫い付けた靴で、私も雨天用に一足購入した。狩猟用なので、沼地などで抜群の性能を発揮しそうだが、重く、しかも履き心地に優れているとは言い難い。あくまでアウトドア用で、眺めているだけで自然に誘ってくれる。どちらかといえばいずれも野暮ったい、ダサいデザインだが、そこが実に良いのである。

YouTube  米国メイン州の自社工場で製造される L.L.Bean ボート・アンド・トート・バッグ(日本語字幕)

0 件のコメント: