2019年3月24日

ソーシャルメディア Google+ の終焉

Top 15 Most Popular Social Networking Sites and Apps (August 2018) ©DreamGrow Digital

昨年10月、グーグルはソーシャルメディア Google+ の一般ユーザー向けサービスを、2019年8月末に終了すると予告したが、今年2月になって前倒しとなる4月2日に終了と発表した。その日がいよいよ近づいてき。個人情報関連バグ発見というのがその理由のひとつだという。別にアーリーアドプターを気取る気持ちは毛頭なかったが、開設当初から参加している。私は Gmail や Blogger など、グーグルのサービスに言わば囚われの身なので、もうひとつ付け足しただけの感じだった。すでに使用していたプロフィールなどがそのまま流用できるので参加し易いという側面もあった。当時、話題になっていたのが先発 Facebook との比較で、Google+ は「人と人との関係はすべて同等ではない」のにも関わらず、すべての人間関係を「友だち」というひとつの括りにまとめ、このことが情報の共有に様々な問題をもたらしていると指摘した。具体的には
  • 大雑把である  ときには特定の人とだけコミュニケーションを取りたくても、オンラインではいつでもすべての人の発言が目に飛び込んできます。
  • 勇気がいる  100人以上の「友だち」に見られているオンラインでの会話は、舞台の上で発表するようなもの。皆の目を気にして情報共有も滞りがちになってしまいます。
  • 繊細さに欠ける  「友だち」や「家族」の意味するところは、私たち一人ひとりによって異なります。しかしこうしたニュアンスは、オンラインでは失われてしまいます。
と主張したのである。確かにその通りだと思った。しかしどうだろうか、Facebook でもユーザーグループを作れば、この弊害は避けられるのではないだろうか、とも。とにもかくにも Facebook はソーシャルというよりも、むしろ実名制の徹底によるインターネット上のアイデンティティの確立、という意味で成功したわけだから。Google+ はソフトウエアに欠陥があり、約50万人分の個人情報が流出した恐れがあることが発覚した。廃止の理由は、将来的な不安材料が潜在すると判断したからではないか、と言われているようだ。ソーシャルメディア情報サイトの DreamGrow が集計した、昨年8年8月の利用者数第1位の Facebook は 2,230,000,000 人である。それに対し Google+ は12位の11,000,000 人で 1/20と大きく水をあけられている。Facebook にとって Google+ は、歯牙にもかけない存在に成り下がってしまった。これはグーグルにとって屈辱的な展開に違いない。廃止の真の理由は、やはりその不人気ゆえだと見るべきだろう。

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