2019年3月20日

ジュゴンは世界的な絶滅危惧種

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Dugong dugon: The IUCN Red List of Threatened Species 2015

ジュゴン1頭の死骸が18日午後、沖縄県今帰仁村の港で見つかった。体長約3メートル、頭部や胸ビレに傷、出血がみられ、ところどころ皮がむけた状態だったという。ジュゴンは国の天然記念物で、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストで VU(危急種)に指定されている、世界的な絶滅危惧種である。国内では沖縄本島周辺にしか生息せず、確認されているのは個体A、B、Cと呼ばれる3頭だけだった。20日付け沖縄タイムス電子版によると、ジュゴンネットワーク沖縄が死骸を調べたところ、体の特徴から3頭のうちのBと断定したという。親子とみられる2頭のうちの親の方であるが、国内における生息状況は危機的状況となったといえそうだ。気になるのは、辺野古が面している大浦湾に出没していた残りの個体AとCだ。実はこの2頭は行方不明になっているのである。沖縄タイムス紙によると、元知事による埋め立て承認手続きを検証した第三者委員会は、防衛局がジュゴンの食み跡を認識しながら「辺野古地域を恒常的には利用していない」と評価していることに対し「当該水域の重要性や、ジュゴンの貴重性を理解しておらず問題がある」と指摘したそうである。ジュゴンの死は辺野古埋め立てと関係があるのかという点が大いに気になる。日本自然保護協会は19日、日本政府に辺野古の埋め立て工事の即時中断を求める意見書を送ったことを明かした。意見書では個体Bについて「西から東へと移動する埋立土砂の運搬船の影響を受ける可能性が指摘されてきた」などと触れている。

PDF  ジュゴン死亡の報を受けて辺野古の埋め立て工事の即時中断を求める意見書日本自然保護協会

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