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The Silent Firefly(クリックで拡大) |
アメリカの政治については複雑な思いが交錯するが、音楽に関しては文句なしに好きだ。アメリカンルーツ音楽に関するブログを持っているが、アメリカ人が相撲や歌舞伎のブログを作ってるのと同じだと思う。高校生のころだったが、FEN(米軍極東放送網)から流れてきた軽快な5弦バンジョーの響きに惹かれのが始まりだった。それはのちにブルーグラス音楽ということがわかり、大学に進学した翌年の1963年、病嵩じてC&W研究会なるクラブを結成した。卒業後もこの音楽から離れることができず、さらにオールドタイム音楽へと範囲を広げ、一時はカリフォルニア大学ロサンジェルス校民俗学センターにあったJEMF(ジョン・エドワーズ記念基金)の研究機関に加わったりした。上掲のジャケット写真は、1963年にリリースされた、チャールズ・リヴァー・ヴァレー・ボーイズの「ブルーグラス&オールド・タイミィ・ミュージック」 (Prestige Folklore FL-14017)である。このレコードの録音に参加していないが、グループ創設者のひとり、ハーヴァード大学で日本語を学んだエリック・サックハイムが、フルブライト奨学金で60年代初頭に来日した。確か1963年あるいは64年、早稲田大学CBS(Country, Bluegrass & Sacred)ファミリー主催のコンサートで彼の演奏を聴いたことがある。フラットマンドリンがなかったのだろうか、胴が膨らんだクラッシックのマンドリンによる弾き語りだった。東洋思想に傾倒していて、東京からインドに渡ったようだ。音楽学者で "The Silent Firefly: Japanese Songs of Love and Other Things (1963)" などを著している。彼のような立派な書籍を書いてるわけではないが、学生時代 "Blue Grass" という謄写版刷りの小冊子を出したことがある。音楽研究の道を歩むという夢は叶わず、写真を生業にしたが、音楽が東西を飛び交うことは素晴らしいと痛感している。
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