2014年10月9日

モノクロの歴史的写真のカラー化で知るそれぞれの特質

Country store on dirt road. North Carolina, July 1939 by Dorothea Lange. (Library of Congress)

もし写真術がカラーから始まっていれば、果たしてモノクローム写真は生まれただろうかと思うことがある。絵画と違って写真術はモノクロームから始まったが、黎明期からカラ―への希求があったようで、人工着色の写真がもてはやされた時代もあった。しかし今日では、カラ―フィルムがあるにも関わらず、モノクロフィルムを使い続けてる人は多い。現在のデジタルカメラは、ライカMモノクロームのような例外を除けば、カラ―写真を作ることを前提にしている。しかし「モノクロ撮影モード」を使ったり、撮影後に画像処理ソフトでカラ―情報を破棄、モノクロ化する人もこれまた多い。モノクロ映像の持つ独特の雰囲気が人を惹きつけるのだろうか、いわゆる芸術写真に多い。逆に最近ではコンピュータグラフィックスの技術を導入して、モノクロ写真に色彩を載せる試みも始まっている。英国のダイナミクローム社が有名だが、オリジナルと見比べると、モノクロとカラ―写真それぞれの特質を知ることができて興味深い。

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