2023年5月6日

イーロン・マスクの朝令暮改で迷走するツイッターの認証マーク

blue check mark
お金を払えばつけられる青いバッジ

企業家のイーロン・マスクによる買収以降 Twitter はゴタゴタ続きである。青いチェックマーク(バッジ)はかつて、著名人や企業に限定して無料で付けていたが、マスクの買収後に収益拡大策として有料サービスの会員であれば誰でも付与する方針に変更した。そして予告通り、旧システム時代の青マークは削除された。デジタル大臣の河野太郎が早速「青マークが消えた」とツイートしていたのを憶えている。ところが、最近になって有料会員ではない人の一部に認証マークが復活し、全世界的なニュースになった。朝令暮改とはこのことである。イーロン・マスクは、作家のスティーブン・キングなどの一部の著名人の認証バッジの費用を個人で負担していると述べたが、これには非難轟々の反応があったようだ。そこでフォロワーが100万以上の人を対象に認証マークを復活させたという。しかしこの基準は疑わしい。例えば河野太郎のフォロワーは260万人で問題ないが、前総務大臣の高市早苗は、フォロワーが59万人にも関わらず、青マークが復活している。どうも選定基準が曖昧で、不透明である。青い認証マークはなりすまし防止のために生まれたが、マスクは旧システムの選定基準がオカシイと主張していた。つまりこれと同じ疑惑を自ら蘇生させたことになる。

Peace Mark
アカウント名の横にピースマークをつけてみた

青いマークは著名人であることのステータスシンボルでもあった。ところがオプトイン方式の有料制サブスクリプション Twitter Blue でアカウントに青いチェックマークを追加したり「ツイートを編集」などの機能をいち早く利用したりすることができるようになった。月1,380円負担すればこのシステムを獲得できる。つまりこれは従来の認証基準(著名で信頼に値するアクティブなアカウントであること)に基づく認証と見分けがつかないということになる。つまり今や青マークは課金会員であることの印に過ぎない。岸田文雄のアカウントには政府関係者であることを示す灰色のマークがついている。他人事ながら河野太郎がなぜ同じマークを申請しないか不思議ではある。青いチェックマークのままなら偽アカウントが出現しても区分けがつかないからだ。突然チェックマークが消えて寂しい人は Twitter Blue 購入を検討する前に独自の絵文字をユーザー名の横に置いたらどうだろうか。下記リンク先はワシントンポスト紙の記事「Twitter 売却を強行すべきではなかったとジャック・ドーシー元 CEO が Bluesky で取締役会を批判」であるが、後の祭りという感は拭えない。

WashingtonPost  Twitter founder Jack Dorsey says Musk wasn't an ideal leader after all | Washington Post

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