2022年12月20日

イーロン・マスクはツイッターを手放すのだろうか

Twitter Poll Musk

前エントリー「イーロン・マスクのツイッターはもはやパーソナルメディア」でマスクが著名メディアの記者のツイッター・アカウントを凍結したと書いた。その舌が乾かないうちに、あっさり撤回、凍結を解除した。買収直後に解雇した従業員の一部を呼び戻すなど、朝令暮改の連続である。ゴタゴタ続きだが、その経営が危ぶまれる。ビジネスの天才で巨額の財産を保有しているが、どこかに危うさが潜んでいる。素人ながら推測すると、テスラの電気自動車は世間の批判を浴びていない。嫌なら買わなければ良いことだし、むしろ、地球環境に優しく好感が持てる。ところがツイッターは言論プラットフォームであり、経営者の思想いかんでは批判の対象になる。つまりモノを作ってうるのではなう、発言の場を提供するソーシャルメディアである。そのメディアの所有者が玩具のごとく弄べば批判されのは自明の理である。マスクは共和党支持を鮮明にしているが、そのようなプラットフォームに対し、民主党支持者および、その議員たちはどう思っているのだろうか。場合によっては大統領選に大きな影響を与えるし。ロナルド・トランプ前大統領のアカウントを復活したの問題であった。

そのイーロン・マスクが突然、ツイッター社の CEO(最高経営責任者)を退くべきかどうかをユーザーに問う利用者投票を提案した。「私はツイッターの責任者を辞めるべきでしょうか? 私はこの投票の結果に従う」とツイートしたのである。英語の abide とは、受け入れるという意味である。投票は月曜日に締め切られ、結果が出た。1,700万人以上の有権者のうち、57.5パーセントが「イエス」と答えた。この結果について、マスクはまだコメントを出していない。この2ヶ月間の彼の行動と決断により、多くのツイッターユーザーが辞めたり、辞めようと考えたりするようになった。マスクは自らを言論の自由の強力な支持者であると述べている。ツイッターを引き継いだとき、広く異なる意見を持つ人々が利用できるように努めたという。しかし CEO としての彼の最近の行動は、これらの約束に反しているという批判もある。18日に行われたユーザーとの音声交流機能「スペース」で、マスクはツイッターの新しい CEO を見つけるのは難しいという見解を示した。将来の CEO は「倒産への道を突き進んできた会社を経営するのは、よほど苦痛が好きでなければならない」「ツイッターを存続させるスキルと能力を持つ人なら、おそらくその仕事を望まないだろう」と持論を展開した。結果判明後も「引き続きツイッター改革に取り組む」と発言しているし CEO の座に留まる可能性も否定できない。440億ドル(約6兆4000億円)を費やして手に入れた籠の鳥、おいそれと逃がすとは思えないからだ。

asahi  ツイッター「CEO辞任」に沈黙守るイーロン・マスク氏 投票方法は「変更へ」(朝日新聞デジタル)

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