2022年12月9日

老朽原発の再延長を指示した岸田文雄の危険

放射能汚染水
海洋放出される大量の高濃度の放射能汚染水

岸田内閣の支持率が過去最低を更新し34.2%と、菅内閣末期の水準にまで低下したことが最新の JNN の世論調査で分かった。この1か月あまりで3人の大臣が辞任、そして統一教会をめぐる法案に対する実効性の健衛、防衛費の大幅増額、などなど様々な要因が考えられる。岸田文雄の失政の端緒は安倍晋三の「国葬」を強行したようだ。弔問外交などを謳ったが、海外からの要人の参列は叶わず、幻と化した。旧安倍派の議員の顔色を伺ったのだが、莫大な国費を無駄遣いしただけだった。この誤算が、国民の岸田文雄への不信に繋がったのである。去年10月に就任したとき「特技は『人の話をよく聞く』ということだ」とぶち上げた。重なる失政批判に対し「謙虚に受け止め、検討したい」を繰り返しているが、支持率を気にしながらも、聞く耳は国民に向いてなく、とりわけ旧安倍派議員を忖度、自民党内の議員に向いてるだけである。その悪しき典型が差別を煽る杉田水脈を更迭しない、いや、できないことだ。最大の問題点のひとつが原子力利用に一歩を踏み出したことである。

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2022年9月22日、ニューヨーク証券取引所で講演した岸田は「ロシアの暴挙が引き起こしたエネルギー危機を踏まえ、原子力発電の問題に我々は正面から取り組む。10数基の原発の再稼働、新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代革新炉の開発など集中的な専門的検討を指示した。専門家の意見も踏まえ、年末までに具体的な結論を出せるよう検討を加速して行く」と演説した。その最たる暴挙が老朽原発の再延長を指示したことである。既存原発の運転期間の再延長を岸田から指示された経産省が何と「稼働していなかった期間は累計年数から除外する」と提案したのである。福島第1原発事故からずっと垂れ流し続けられている、高濃度の放射能汚染水について、菅義偉前首相が国会で審議もせずに「海洋放出」を閣議決定した。国民の声を聞こうとしない岸田文雄もこれを継承、原発推進を、とりわけ目先の老朽原発再稼働をやみくもに押し進めようと目論んでいる。

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