2020年9月26日

大坂都構想の不可解

大阪維新の会

国政政党「日本維新の会」の代表を務める松井一郎と前代表の橋下徹は、安倍晋三や菅義偉と毎年末に会食してきた。また吉村洋文は7月14日、安倍晋三と首相官邸で会談、菅義偉も同席した。官邸のトップ2人が迎える特別待遇で、安倍晋三の悲願である改憲に協力するために築かれた関係だった。さらに首相に就任した菅義偉は2025年に予定されている大阪・関西万博の準備運営に当たる万博相を新設した。ところで大阪市を廃止して特別区を設置する「大阪都構想」の是非を問う住民投票が11月1日に実施される。住民投票は1万741票という僅差で否決された2015年5月に続き2度目だ。大阪都構想と言えば、まずは橋下徹のことを思い出す人が多いのではないだろうか。同構想は20世紀の頃から議論が開始されてきたという。橋下徹は2008年に大阪府知事に初当選したときは大阪都構想は掲げていなかった。当選当初は当時の大阪市長だった平松邦夫と協調路線を目指したが、次第にうまくいかなくなり、袂を分かつことになる。

つまり大阪府の提案を大阪市が蹴るという事態が生じたからだ。そして業を煮やした橋下徹は2010年3月に地域政党「大阪維新の会」を起ち上げ、大阪都構想を目指すことを掲げたのである。いわば「私怨」だったと言えそうだ。廃案になったにも関わらず、2015年11月の大阪府知事・市長ダブル選挙で、大阪維新の会の松井一郎・吉村洋文が当選した。都構想の再挑戦を政策に掲げていた松井一郎が当選したことにより、再び議論されることとなった。読売新聞社が今年の9月4~6日に行った世論調査によると、賛成が48%で、反対の34%を上回った。大坂府市民の気持ちが私には理解できない。ただ日本維新の会の支持率は NHK の世論調査では1.1%に落ちている。9月23日、日本記者クラブで会見に臨んだ松井一郎は反対が賛成を上回った場合「任期を全うした上で政界を引退する考え」を示したという。これは弱音ではなく、同情を買う牽制球だろう。

PDF  大都市制度(特別区設置)協議会編「特別区制度(大阪都構想)案」(PDFファイル 2.21MB)

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