2017年1月15日

元の鞘に収まった韓国少女像設置問題

Korea JoonGang Daily Cartoon Feb 13, 2014 ©Park Yong-seok

政府は今月9日に帰国させた長嶺安政駐韓大使と森本康敬釜山総領事を、来週にも帰任させる方針を固めたようだ。刀を振り上げたものの、目的を果たせず、こそこそと元の鞘に納めたのである。政府は単なる一時帰国と弁解しているが、明らかな詭弁で「召喚」だろう。一連の騒動で最悪だったのは、安倍首相が慰安婦合意に関連したテレビ討論で「日本は10億円を拠出した。韓国が誠意を示すべき」という発言、少女像撤去を迫ったことだ。これに対し韓国政界は猛反発、最大野党共に民主党の禹相虎院内代表は「予備費でも編成するので10億円を返そう」と主張、保守派の潘基文前国連事務総長までが、少女像撤去が条件なら「金を返すべきだ」と発言する始末。いずれにせよ、何の手も打てないままの大使、および総領事の帰任は、もはや少女像撤去は不可能になったと言える。ネット上で「国交断絶」と息巻いていたネトウヨ諸君は憤懣やるかたないことだろう。聯合ニュース2016年10月4日付け日本語版によると、安倍首相は元慰安婦に「謝罪の手紙など毛頭考えていない」と拒否した。この点でも慰安婦問題の「日韓合意」が空虚だったことが窺える。イラストは中央日報2014年2月13日付け英語版に掲載された風刺漫画だが、歴代の日本政府要人が、日本の戦争責任あるいは慰安婦問題について謝罪しているが、安倍首相はそれを拒否していると皮肉っている。諸悪の根源はここにある。

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