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ロバート・キャパ |
ずいぶん昔になるが、ロバート・キャパ(1913年10月22日-1954年5月25日)とその弟コーネル(1918年4月14日-2008年5月23日)の二人展を見たことがある。記憶は定かではないが、会場は京都駅前にあった近鉄百貨店(現在はヨドバシカメラ京都店になっている)だったと思う。その時にちょっと不満を持ったのを覚えている。オリジナルネガから綺麗にプリントされた写真が、綺麗な木製の額に飾られ、何故か迫力がなかったからだ。コーディネートしたコーネルはライフ誌のカメラマン、つまりフォトジャーナリストだったけど、芸術的な写真を志向していたのかもしれない。報道写真が美術品であるかは議論が分かれるとは思うけど、タブロー化すると迫力が薄まるのではないだろうか。ユージン・スミスもまたプリントに拘った写真家だったけど、確か京都国立近代美術館で開催された回顧展では、掲載されたライフ誌も同時に展示されていて、その方に魅力を感じたことが思い出される。ところで最近、ネット上でキャパのスペイン市民戦争の写真を掲載した1938年12月3日号の
「ピクチャー・ポスト」誌を見つけた。8ページ26枚、上掲写真はその1枚目である。右のカバー写真は恋人のゲルダ・タロー(1910年8月1日–1937年7月26日)が写した、映画用カメラを持ったキャパである。報道写真は新聞や雑誌に掲載することを目的に撮影される。鮮明さに欠け、諧調が乏しくても、掲載誌そのものにリアリティを感ずるのは私だけだろうか。
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