歌川豊春「浮絵熊野浦鯨突之図」(ボストン美術館蔵)
米国のキャロライン・ケネディ駐日大使が、和歌山県太地町のイルカの追い込み漁が残虐だ、と発言したのが話題になったことがあったが、その背景を如実に示すウェブページに出くわした。ホワイトハウスのサイトで、なんと太地町のイルカ漁をやめるよう日本政府に誓願する署名を集めているのである。ツチクジラやゴンドウクジラ、その他多くのイルカ類は小型鯨類といい、国際捕鯨委員会の管轄外である。例えば外房和田浦のツチクジラ漁は、解体作業を公開しているが、残酷という非難の声は聞かない。にも関わらずツチクジラよりも遥かに小さいイルカの捕獲がやり玉に挙がってるのは、2009年に公開された映画『ザ・コーヴ』の影響が、まだ尾を引いているに違いない。太地町には「環境運動家」を自称する外国人が常駐しているそうだが、二匹目のイルカ、いやドジョウを狙っているのだろう。しかしそれが大統領のお墨付きとなっているわけだから驚く。ところでスロベニアでの国際捕鯨委員会総会で、南極海での日本の調査捕鯨再開を事実上、延期するよう求める決議案が賛成多数で可決された。当ブログで何度か触れたが、調査捕鯨なるものは採算の合わない事実上の商業捕鯨で、やめるべきである。それよりも足元の沿岸捕鯨に政府は目を向けるべきである。
To petition the government of Japan to end the dolphin drive hunt at Taiji
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