Efke IR820 Infrared Film |
図は赤外線フィルムの分光分布感度を表したものだが、この中ではコダック(Kodak)の高感度フィルムHIEが900nm以上の波長を感ずるという抜群の性能を誇っている。しかし販売成績が思わしくなく、一部のファンに惜しまれながら、2007年に製造販売中止になってしまった。図にはないがコニカも赤外線フィルムを作っていたが、ミノルタと合併した同社は今や写真感材自体から撤退している。残るはローライ(Rollei)ブランドのIR400とイルフォード(Ilford)のSFX200だが、後者は長波長の赤色に感ずるが、純粋な赤外線フィルムとは言い難いような気もする。さてエフケのフィルムだが、製造機械の老朽化を原因にしているが、やはり販売成績が主な理由だと私は想像している。倒産に追い込まれたハンガリーのフォルテの老朽化した印画紙乳剤塗布設備をドイツのアドックスが引き継いだという例がある。しかしエフケの場合は、修理しての再開は割が合わないということではないだろうか。
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