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無電柱化の現状(国交省道路局) |
これまで何度か
「京都は国際電線都市」をキーワードに電柱電線問題を取り上げてきた。テレビの世界遺産特集などを見ると、海外の古都の美しさにため息が出る。その要因のひとつが無電柱化であることに気づく。京都も世界に誇れる古都だが、三山の麓の社寺、京都御所周辺、そして一部の観光スポットなどは早くから電柱の地中化が行われたが、商業地域、一般住宅地のそれは遅々として進んでいない。祇園花見小路からやっと電柱が消えたのは、わずか数年前のことだった。国交省道路局のサイトには無電柱化のメリットとして(1)安全で快適な通行空間を確保します(2)都市景観を向上します(3)情報通信ネットワークの信頼性を向上します、の3点を挙げている。無論、異議はない。特に(2)が重要で、いかに電柱電線が都市の美観を損なっているのか、腹正しい思いで毎日空を見上げている。日本で初めて電線地中化が行われたのは、兵庫県芦屋市の高級住宅街で1928(昭和3)年だったという。本格的な法整備としては1995年度に「電線共同溝の整備等に関する特別措置法」(平成7年3月23日法律第39号)が制定され、電線共同溝の建設及び管理に関する事項等が定められたという。あきれるばかりの遅延措置である。電力の黎明期のことを調べる必要があるが、どうして当初から地中化を考えなかったのだろうか。水道やガス管が地中に埋められたのに、できない筈はなかっただろう。電柱電線が汚いことは承知らしく、京都の場合は上記の社寺や御所以外に、烏丸通が綺麗である。これは「国賓が通る道だから」と一部に揶揄する人がいるようだ。福島第一原子力発電所の事故以来、電力会社への批判の眼が集まってるのはご承知のとおりである。そして気になるのが彼らの電柱に関する認識である。先人たちのミスをそのまま容認、庶民から高い電力代を巻き上げ、抜本的な対策をとらずにのうのうと過ごしているのではないか。原発の対応を含め、電力会社の体質を強く批判したい。
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