スマートフォンはグーグル Pixel のユーザーなのだが、イヤフォンジャックがない。Bluetooth などのワイヤレス技術が進化し、ワイヤレスイヤフォンの音質や接続安定性が向上したので多くのユーザーがワイヤレスイヤフォンを利用するようになり、有線イヤフォンの必要性が低下したためだろう。しかし私が所持している約3,000曲 340GB の MP3 ファイルを活かすことができない。Pixel の内蔵メモリ容量(RAM)わずか 8GB だからである。そこでファーウェイの小型タブレット MediaPad を再導入した。実は2019年3月、同機の旧モデルを購入したからだ。ファーウェイ MediaPad のメモリは RAM 2GB / ROM 16GB なので MicroSD カードを導入した。イヤフォンジャックと同様、最近のスマートフォンは MicroSD カードスロットがない。スロットをなくすことで、スマートフォン本体の防水・防塵性能を高め、耐久性を向上させることができる。そして Google ドライブや iCloud などのクラウドストレージサービスの普及により、写真や動画などのデータをオンライン上に保存・バックアップすることが容易になり、物理的な外部ストレージに依存する必要性が減少しているからだろう。にも関わらずタブレットでいわば時代に逆行しているのは CD からリッピングした MP3 ファイルに愛着を持っているからだろう。私がこだわるジャンルの音楽をクラウド上で探すのは面倒であるという現実もある。
敢えて難点を指摘するなら、USB Type-C に比べてデータ転送速度が遅いマイクロ USB であることだ。つまり古い規格で、同社のサイズが大きい MatePad シリーズのタブレットでは Type-C USB 2.0 になっている。タブレットといえば、アップルの iPad が脳裡を掠めたが8インチの mini でも大きく、バッグの内ポケットに入らない。そこで7インチと小型で新書版に近く、電子書籍にもピッタリな大きさのファーウェイ MediaPad に落ち着いた次第である。ところで中国広東省深圳市に本社を置くファーウェイだが、2019年6月15日、当時のアメリカ大統領ドナルド・トランプが非アメリカ企業の通信機器使用を禁止する大統領令に署名をしたことが思い出される。一時グーグルがファーウェイと取引を停止するという報道が流れた。しかしこの分野に関しては全くの素人だが、そうならないと思った。というのはファーウェイは独自の OS を開発できる能力があり、グーグルの支配的立場が徐々に弱まる可能性があるからだ。万が一オープンソースベースで Android もどきの OS を作られたりすれば、そのバグが大量に発生して、かえってセキュアでないスマートフォンが世界に蔓延しかねないとグーグルがアメリカ務省の関係者などに抗議したという。対中国貿易に打撃を与えるというドナルド・トランプ大統領の思惑が背景にあったわけだが、同年6月29日、中国の習近平国家主席との会談後、ハーウェイにアメリカ企業が部品を売ることを認める意向を示した。昨今の米中関係とオーバーラップするが、今回もドナルド・トランプ大統領のカメレオンの如き朝令暮改となるだろうか。

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