Deardorff 8x10 Large Format Film Camera with Nikkor 240mm F5.6
大判蛇腹式木製暗箱ディアドルフ8x10を手放した。ディアドルフビューカメラはニューヨーク州ロチェスターのロチェスター・カメラ社に勤めていたラバーン・F・ディアドルフ(1863-1952)が製造した木製構造の大判蛇腹式ビューカメラである。ラバン・F・ディアドルフは、最初の8x10ディアドルフを製造する前に30年近くカメラのデザインと修理を行っていた。シカゴに移り、1923年から手作りで木製暗箱型カメラの製造を始めた。抜群の堅ろう性を有し、精巧かつ優美に作られており、木製大判カメラの最高峰として現在もプロアマ問わず写真家達に絶賛されている。またこのカメラをコレクションする人もおり、中古相場が下がらない理由の一つになっているそうである。1988年にシカゴでの生産を終了した。日本の写真機材店銀一と駒村商会の支援を受け、1992年にテネシー州アセンズで生産を開始したが、1996年に再び製造中止になってしまった。2011年に再度製造が再開され、4x5と8x10の各15台が限定生産された。
The Holy Annunciation Cathedral in Kyōto
Deardorff 8x10 with Nikkor 240mm F5.6 and Neopan100 Acros
私が所有していた8x10は、1970年代にシカゴから個人輸入したものだった。写真を生業にしてきた私にとって、カメラを手放すことは寂しものがある。ただこのカメラを有効に使ってきたとは言い難い。自動車の運転免許証を持たない私は、これをスーツケースに入れ、バスや電車で運んだものである。京都から琵琶湖まで撮影にいったことがあるが、せいぜい浜大津までで、琵琶湖一周は叶わぬ夢に終わってしまった。いささか言い訳になるが、やはり出動回数が少なかったことは否めない。新たな持ち主に活用して貰いたいという願望もある。
Deardorff large format cameras by Q.-Tuan Luong and Ken Hough for the Large Format
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