2020年11月7日

米大統領選トランプ劇場狂騒曲

cartoon

米大統領選は「トランプ vs 反トランプ」すなわち、ドナルド・トランプ大統領(74)への事実上の信任投票となっている。これを書いている7日午前3時(米東部時間6日午後1時)現在、ジョー・バイデン候補(77)が獲得した選挙人は264人で、当選に必要な過半数の270人に迫っている。一方トランプは214人でかなり焦っているようだが、スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリ(17)のツイートが話題になっている。

曰く「とてもばかげている。ドナルドは自分の怒りのコントロールする方法を学ぶべき。そしていい感じの時代遅れの映画を友人と鑑賞しに行ったらいい! 落ち着け、ドナルド。落ち着け!」云々。これはかつて気候変動問題をめぐって、トランプに「とてもばかげている。グレタは怒りをコントロールする方法を学ぶべき。そしていい感じの時代遅れの映画を友人と鑑賞しに行ったらいい! 落ち着け、グレタ。落ち着け!」とツイートされたことへの皮肉を込めたブーメランである。バイデンは自らが勝利した場合、トランプ政権下で米国が離脱した地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」に、就任初日に再加入すると公約している。その点がきっとグレタのお気に入りなのだろう。また彼女は環境活動家のアル・ゴア元副大統領(72)と親交がある。ごアは2000年の大統領選でジョージ・W・ブッシュ(74)と闘った。フロリダ州の結果が判明するのに非常に長期間を要し、最終的には法廷闘争が展開され、ブッシュの勝利に終わることとなった。

日本時間11月7日午前3時(米東部時間6日午後1時)

南部ジョージア州で逆転するなど、全体情勢でトランプは追い込まれている。しかし「正当な票を数えれば私の楽勝だ。民主党は不正な票や遅れて届いた票を数え、この選挙を盗もうとしている」と主張。今後も集票や開票を巡り各地で訴えを起こす考えを表明し「連邦最高裁での決着に持ち込まれる」とも述べた。現在の連邦最高裁はトランプが指名した3人を含む保守派判事が6人、リベラル派3人の構成で、政権寄りの判断が出されやすい状況にあるが、トランプ陣営の提訴の妥当性については否定的な見方が多いという。しかし連邦最高裁の判決によって、ジョージ・W・ブッシュが大統領の座を獲得した20年前の例もあるし、予断は許されない。

PDF  早わかり「米国の選挙」米国大使館/アメリカンセンターレファレンス資料室(PDF 2.04MB)

0 件のコメント: