クルド女性防衛部隊(YPJ)の戦闘員
クルド女性防衛部隊の旗 |
2014年9月、過激派組織 ISIS はシリア北部、トルコ国境に接するクルド人の拠点都市コバニ支配を目的に包囲戦を行った。翌年1月、ISIS を迎撃していたクルド人民防衛隊が防衛に成功したが、YPJ の戦闘員たちが重要な役割を果たした。部隊の約40%が女性だったのである。女性の社会参画が進むアメリカでさえ、軍における戦闘任務に女性兵士の参加が解禁されたのは2015年12月のことだった。それはともかくコバニをめぐる攻防は、当時シリア内戦で最も注目される戦いだったのである。女性の社会参画が遅れがちな土地で、クルド人女性が最前線に立った理由は一様ではないようだ。YPJ の場合、その参加は自由意志に基づくもので、強制されたものではなかった。クルド人社会ではアラブ人社会と比べて、イスラームの戒律や男性優位の構造が弱く、これが女性戦闘員登場の一因になったようだ。トランプ米大統領はシリア北東部からアメリカ軍を撤退させるといきなり表明した。YPG を見捨てたわけだが、これによってトルコは10月9日、シリア北東部への軍事作戦を開始し、クルド人戦闘員277人が死亡したと発表した。トルコ政府は、クルド人民防衛隊 YPG をテロ組織と見做している。 YPJ の女性戦闘員たちがどのような状況になっているか気がかりだ。
Kurdishstruggle: The team of Kurdish Photographers & Fighters on Flickr
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