2019年6月20日

月火水曜が5回の月は823年に1回という流言

月火水曜が5回の2019年7月のカレンダー

2012年10月のカレンダー
本格的な夏がやってきた。7月のカレンダーを見ると、月曜、火曜、水曜日がそれぞれ5回ある。珍しくもなんともないと思うのだが、インターネットを徘徊していたら Does This Month Repeat Only Every 823 Years?(今月は823年ごとに1回しか巡ってこない月なのか?)という記事が目に止まった。2014年に投稿されたもので、いささか旧聞に属するが、このような月は幸運をもたらすという噂が2012年10月(右図)に登場、以来たびたびインターネット上で流布されてきたという。こんな具合だ。
GOOD LUCK EVERYONE!! This year (2012) October has 5 Mondays, 5 Tuesdays and 5 Wednesdays. This happens once every 823 years. This is called money bags. So copy this to your status and money will arrive within 4 days. Based on Chinese Feng Shui. The one who does not copy, will be without money. Copy within 11 mins of reading. Can’t hurt so I did it. 🙂
2018年1月のカレンダー
曰く「皆さん幸運を! 2012年の今年の10月は月曜、火曜、水曜日が5回ある。これは823年に1回起こる。中国の風水に基づいたもので、財布と呼ばれている。だからあなたの彫像にこれをコピーすれば、4日以内ににお金が転がり込んでくる」云々。しかしなぜ823年に1回なのか、その根拠の出処は不明である。ただ「823年」と「風水」のキーワードで検索すると「金運アップ」のチェーンメールがかなり出回ったことが分かる。ちょっと調べれば分かることだが、大の月、すなわち日数が31日の月(1月、3月、5月、7月、8月、10月、12月)で、最初の日が月曜日なら5回の曜日が3連続する条件を満たす。月曜、火曜、水曜日が5回あったのは、直近では1年半前の2018年1月、そしてこの先は、2021年3月が該当する。従って823年に1回というのは大嘘である。少し気を利かせば怪しい情報と気づくはずだが、どうやら人は断定されると疑うことを忘れる動物らしい。誤情報を発信する側に問題が無い訳ではないが、まずは受信する側が全ての情報を鵜呑みにしないように努めるべきである。私たちの生活に密接に関連する、例えば政治的なフェイクニュースを、政党を含む大がかりな政治団体から個人に至るまで、意図的にたれ流す厄介な時代になってしまったようだ。そういう意味では、拡散作業には慎重さが必要であることは言うまでもない。

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