2017年8月13日

写真表現を広げたドローン

A woman harvests water lilies in a pond in the Mekong Delta in Vietnam by ©helios1412

DJI Phantom 3 Professional
どうも今更ドローン(遠隔操縦無人機)による写真について書くのは気が引けるのだが、ベトナムの写真家 helios1412 氏の作品『睡蓮』(クリックすると拡大)に出会って感動したので、ちょっと触れてみたい。これは第4回2017年国際ドローン写真コンテストの人物の部2位受賞作品で、英文の説明にある通り、ベトナムのメコンデルタで睡蓮を収穫する女性を捉えたものである。美しい色彩、計算された構図、そして何よりも女性が収穫した睡蓮を水面に浮かべたタイミングが素晴らしい。これは偶然では撮れない写真で、ベトナム在住の作者が女性と相談して撮影したものだと思われる。真上から垂直に俯瞰した写真は、有人ヘリコプターの場合、撮影できる穴や窓が床にある必要がある。騒音その他の理由で、このように低空から撮るのは困難である。それに第一、チャーター料が莫大である。その点ドローンは費用としては一般的撮影機材並だし、遠隔操作しながら狙い通りの写真が撮れる。それが従来の航空機を使った空撮写真を凌駕した理由ではないだろうか。21世紀に花咲いた写真表現である。なお使用したドローンは DJI社の Phantom 3 Professional だそうで、日本でも入手可能のようです。

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