2017年3月2日

受動喫煙防止策案がトーンダウン

六曜社のマッチ(京都市中京区河原町通三条下る)

特製のドーナッツが食べたくなり、久しぶりに喫茶店「六曜社」に出かけた。テーブルには灰皿とマッチが置いてあり、喫煙が可能である。小一時間ほど文庫本を広げていたが、その間、喫煙者がゼロでちょっと驚いた。たまたまそうだったのかもしれないが、全面禁煙のカフェが増えてるし、時代の流れかもしれない。コーヒーは交感神経を刺激して、興奮状態にさせてしまうという。一方、煙草は沈静効果があると言われている。もしそうなら両者はマッチ&ポンプの関係にあるかもしれない。かつて私も喫煙者だったが、居酒屋では必ず煙草を吸ったものである。そういう意味では、飲酒と煙草もマッチ&ポンプの関係にあるような気がする。新京極通に「スタンド」という大衆酒場がある。昭和レトロ風の店内の雰囲気は良いのだが、ずいぶん昔に苦労の末、断煙した私にとって、喫煙を許しているのが難点である。飲食店の禁煙が時流になったため、喫煙可の店ではここぞとばかり吸う客が多いように思う。主人に「禁煙にするつもりはありませんか」と訊いたところ「そんなことをしたら店が潰れてしまう」という答が返ってきた。以来、足が遠のいてしまったままである。朝日新聞3月1日付け電子版によると、厚生労働省は、他人の煙草の煙を吸わされる受動喫煙防止策を罰則付きに強化する、健康増進法改正案の骨子を発表した。焦点の飲食店は、30平方メートル以下のバーなどに限って例外として喫煙を認めるとなっている。受動喫煙を防止したいなら、狭い店ほど強化すべきで、しかも従業員の健康にも気を遣うべきだ。矛盾したトーンダウンと言えそうだ。嫌なら入らなければ良いじゃないか、という問題ではない。なお時事通信3月2日付け電子版によると、動喫煙を不快と感じる人が全体の8割に上ることが、九州看護福祉大の川俣幹雄教授(リハビリテーション医学)らの調査で分かった。場所は飲食店が最多で、飲食店の従業員は他の業種よりも受動喫煙の機会が多いことも明らかになったという。

PDF  厚生労働省:受動喫煙防止対策の強化について(基本的な考え方の案)PDFファイル 408MB

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