カマラ・ハリス副大統領とドナルド・トランプ前大統領は現地時間9月10日夜、ABC ニュースが主催する2024年選挙に向けた最初の討論会に臨んだ。討論会はフィラデルフィアの国立憲法センターで行われ、「ワールドニュース・トゥナイト」のアンカー兼編集長デビッド・ミューアと ABC ニュースライブ「プライム」のアンカーリンジー・デイビスが司会を務めた。冒頭、トランプに握手を求めたハリスに私は「余裕」を感じ彼女の勝利を直観した。激戦となった90分間、ハリスは頻繁に個人攻撃を行って元大統領を動揺させ、メッセージを混乱させ、この大いに期待されていた選挙戦の熱気を高めた。集会の参加者数、議事堂襲撃時の行動、そしてその後トランプ陣営を公然と批判するようになった政権関係者らに対する彼女の痛烈な批判は、トランプを何度も劣勢に追い込んだ。この討論会のパターンは、共和党のライバルであるハリスを煽って、過去の行動や発言について長々と弁明させるというものだった。ハリスは喜んでそれに応じ、時折声を荒げたり首を横に振ったりした。
ハリスは移民問題についての冒頭の質問の中で、トランプ氏の集会は啓発的であるため、米国人は集会に行くべきだと述べた。「人々は疲れと退屈から集会を早めに帰り始める」と語った。この辛辣な言葉は明らかに元大統領を動揺させた。彼はその後、本来は彼の得意分野の一つであるはずのテーマについて、自身の集会の規模を擁護し、彼女の集会の規模を軽視する回答のほとんどを費やした。トランプはオハイオ州スプリングフィールドの町でハイチ移民が隣人のペットを誘拐して食べているという虚偽の報告について長々と批判した。もし討論会の勝敗が、どの候補者が自分たちの得意とする問題を最もうまく利用し、弱い分野を擁護するか、あるいはかわすかで決まるとしたら、この夜の討論会は副大統領有利に傾くに違いない。CNN が視聴者を対象に行った即時世論調査では、ハリスの成績が優れていたとの結果が出ている。これは一瞬の出来事かもしれないが、トランプを守勢に追い込むハリスの戦術の成功は、早い時間に経済と中絶が話題になった時点で明らかだった。なお、下記リンク先は両者の発言に対する ABC ニュースによるファクトチェックである。蛇足ながら日本のマスメディアも、例えば自民党の総裁選候補者の発言のファクトチェックをすべきだろう。
Fact-checking Kamala Harris and Donald Trump's 1st presidential debate | ABC News
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