2019年9月22日

地球温暖化風刺画展の主役はモナ・グレタ

Die "Mona Greta" als Ausstellungsplakat von Bernd Pohlenz

政治に対する風刺画はおおむね「批判」を込めたものだが、このポスターに描かれたそれは「称賛」を意味していると言っても良いだろう。肖像画は「モナ・グレタ」と題されているが、スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリの化身であることは容易に分かると思う。ポスターはドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州ドルトムントで、地球温暖化をテーマに開催された国際風刺画展 "Cartoons for Future"(未来のための風刺画)用に制作されたもので、主催者のベルント・ポーレンツ自身が描いたものだ。

Cartoon by Marian Kamensky
過去の催事だが、日本では報道されなかったようなので、ポスターをここに掲載することにした。2018年8月の金曜日、グレタ・トゥーンベリは学校に行く代わりに国会前で座り込み始めた。この行動がソーシャルメディアで広がり、多くの若者が呼応し "Fridays for Future"(未来のための金曜日)と呼ばれるようになった。ドルトムントの学生たちも参加、この "Cartoons for Future" が開催されたのである。ドイツの放送局 Deutsche Well の記事によると「現在4歳の子どもはおそらく次の世紀まで生きるでしょう」と語るポーレンツには4人の孫がいる。彼は世界120か国、3,200人の作家による風刺画30万点近くを有するウェブサイト toonpool の管理者で、その中から展示用に100点選んだという。ぜひ日本でも開催して欲しい。優れた作家がいるのだが、日本のマスメディアは風刺画に関しては冷淡である。頑張っているのは英字紙ジャパン・タイムズくらいだろうか。ネットを徘徊して優れた作品に出会うと、私はソーシャルメディアでシェアするようにしている。まさに「1枚の絵は1,000の言葉に匹敵する」からだ。

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