2017年2月13日

第一次世界大戦で奪われた夥しい数の動物の命

A tribute to horses at Camp Cody, NM. ca 1918

私は時々ネットで珍しい古写真を探すことがある。これは オンライン画像共有&画像管理サイト Imgur に掲載されている馬の頭の人文字絵だが「第一次世界大戦の間に死んだ800万頭の騎馬、驢馬および騾馬に対する兵士のトリビュート、1915年」という意味の説明がついている。英国のタブロイド紙サンデー・エクスプレス2015年10月28日付け電子版の「第一次世界大戦において殺去れた800万頭の英雄馬へのトリビュート」という記事にも、セピア色に変色しているが、同じ原板によるものと思われる写真が使われている。よく見ると写真下部に以下のような手書きの説明が書いてある。
650 Officers and Enlisted Men of Auxiliary Remount Depot, Camp 326, Camp Cody, NM. Symbol of Head Pose of "The Devil", Saddle Horse Ridden By Maj. Frank G. Brewer, Remount Commander. Photo by Mark Raen
つまり第一次世界大戦中、フランスに兵士を送るために作られたニューメキシコ州のコディ基地の騎馬養育施設で撮影された、将校、新兵合わせて650人による人文字絵である。コディ基地は陸軍の訓練所だったのだが、その沿革史によると、創設されたのは1916年だから、1915年撮影というのは辻褄が合わない。第一次世界大戦には大量の動物たちが動員されたが、特に馬は、何千何百万頭という数が騎兵隊用、荷役用として投入された。そして4年間の戦争で800万頭の馬が死んだという説もある。戦争の悲惨は人間の死に向けられがちだが、夥しい数の動物が命を奪われたことも忘れてはいけない。そして二度とあってはならないことである。

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