ソニーがラスベガスのCES2016で公表した、ビニール盤(LP)をハイレゾ音源にデジタル変換するターンテーブル「PS-HX500」について先月初め、当ブログで触れたが、文末に「アメリカを中心にアナログ盤が完全に復活した」と書いた。この点に関し、散発的な報告をネットで覗いてきたが、市場動向調査会社ニールセンが公表した「米国の音楽報告2015年」が最新情報として興味深い。それによるとビニール盤(アナログLP)市場の成長が著しく、中古ではなく新しいレコードが2015年に1200万ユニット売れたという。販売を牽引したのは個人経営のレコード店で、ビニール盤販売の45%を動かしたそうである。一番大きなジャンルはロックで、68%だった。上図の販売実績を見るとビニール盤の占有率は音楽ソフトの5%と絶対数としては小さいものの、前年より増えていることである。統計データには年齢層の記述がないが、新譜が売れてるところを見ると、必ずしもオールドファンばかりと言えず、若い層にも浸透していると思われる。ビニール盤の再生は、レーザー光で読み取る方法もあるが、一般的にはレコード針で音を拾う。従ってクラックルノイズが付き物で、決して優れたシステムとは言い難い。にも関わらず人気があるのは不思議と言えば不思議である。この動きが一過性のものか、それとも今後とも続くのか興味深い。
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