京都市下京区四条通烏丸東入る長刀鉾町
長刀鉾のちまき |
四条通に出たついでに長刀鉾に寄ったが、猛暑に関わらず大勢の人が見物に押し寄せていた。古い厄除けちまきを返納、新しいのを求めた。ちまきが厄除けの役割を担っているのは、八坂神社の祭神、素戔嗚尊(スサノオノミコト)が旅の途中でもてなしてくれた蘇民将来に対し、お礼として「子孫に疫病を免れさせる」と約束し、その印として茅の輪を付けさせたのが始まりと言われる。そして「ちのわ」が「ちまき」に変じたという。長刀鉾のちまきを玄関につるす習慣は我が家では長い。どうせ鉾町に住んでないのだからから、別の鉾のにしようかと家人に訊ねたら、やはり先頭を行く長刀鉾のがいいという。家人の今は亡き母親、つまりわたしにとっての義母は山鉾町に生まれ育ったことが自慢の様子だった。四条通から醒ヶ井(さめがい)通を下った所だったらしいので、油天神山か太子山だったのだろう。ところで長刀鉾は下京区長刀鉾町に建っている。祇園祭は7月1日の「長刀鉾町お千度」という行事からスタートした。これは「長刀鉾町内一同稚児を伴なって八坂神社に御千度詣をし、神事の無事を祈る」と解説されている。ところが肝心の長刀鉾町に稚児はおろか、町内一同衆が住んでるわけではないのである。ずいぶん昔、20年も前になろうか、調べたら住民は老女ひとりだった。再び調べてみてもよいが、たぶんゼロかもしれないのだ。マンションでもできない限り、居住者が増えることは考えられない。と、書き綴ったのは、住んでないのにちまきを求める自分の弁解に違いない。
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